吉川英治歴史時代文庫<br> 平の将門

電子版価格
¥870
  • 電子版あり
  • ポイントキャンペーン

吉川英治歴史時代文庫
平の将門

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 498p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061965461
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

【内容紹介】
将門は著者の最も食指を動かした人物の1人である。反逆者としての歴史の刻印を除きたい気持もあったが、純粋で虚飾のない原始人の血を将門にみたからだ。都にあっては貴族に愚弄され、故郷(くに)では大叔父国香に父の遺領を掠められ、将門はやり場のない怒りを周囲に爆発させる。それは天慶の乱に発展し、都人を震撼させる。富士はまだ火を噴き、武蔵野は原野そのままの時代だった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たつや

55
将門の首塚があまりにも有名なので、恐る恐る読みなしたが、吉川さんの将門像は悲劇の主人公に思えました。また、司馬さんが書いたら違ったのかなと思うとワクワクします。2016/11/24

糜竺(びじく)

46
私の好きな元祖歴史小説作家の吉川英治氏の小説ですが、やっぱり面白かったです!どっぷりとこの時代の歴史の世界観に浸れました。基本的に、主人公は人柄は悪くなく純粋なイメージでしたが、色んな人達の思惑などに巻き込まれて、あれよあれよと勢力がデカくなっていった感じがしました。いつの時代も、勢力争いやら、ヤラれたりヤリ返したりと、ある意味、人間の愚かさというものは、いつの時代も不変だなと思いました。また、平将門の最後のあっけなさも、ある意味、そういう人生の虚しさ、愚かさを、吉川英治氏は伝えたかったのかもしれません。2018/02/07

ちゃいろ子

43
まだ歴史好きになっていなかった頃の私でも名前と薄い知識はあったほど有名な平将門。 怨霊話なんかもありました。 もうちょっと思慮深い人だったら、政治力のある人だったら結末は違っていたのかもしれないが それに余りある魅力的な人物であったのだろうと想像できる。 情に厚く優しく逞しく強く、裏を返せばそれを利用され担ぎ上げられて滅ぼされてしまった、、、。 愛する妻と子を守り、所領を守り、ただそれたけを望んでいた人だったのなぁと切ない想いが残った。 また永井路子さんの悪霊伝説読み返そう。 2022/12/31

ちくわ

35
日本史好きの自分でも詳しくない領域なので、読む前から知的好奇心が擽られまくりである。我々は歴史的事実として『平将門の乱』があった事しか知らないが、本作では乱に至る経緯が描かれ、自分の歴史理解に彩りを添えてくれた。近代と原始の狭間(=過渡期)における中央と地方の断崖…昨今のグローバリズムや新自由主義と対峙するナショナリズムを標榜した極右勢力の台頭に通じ、決して昔話や夢物語とも思えなかった。現在、我々国民は租税負担率5割を超える塗炭之民に退転中…近い将来、将門の如き者が出現し乱を起こさない保証は何処にもない。2025/01/26

拓也 ◆mOrYeBoQbw

35
歴史長篇。史実と『将門記』をベースにした歴史フィクション。吉川英治独特の将門のイメージ、平安中期のイメージに加えて、今昔物語をモチーフにしたトリックスター的な創作の登場人物も交え、吉川氏らしい読み易い歴史エンタテインメントに仕上がってます。荒俣氏『帝都物語』や、幸田露伴、芥川龍之介の王朝物と読み比べるのも面白い作品ですね(・ω・)ノシ2017/08/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/524329
  • ご注意事項

最近チェックした商品