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出版社内容情報
吉川 英治[ヨシカワ エイジ]
著・文・その他
内容説明
家康と信長の援軍が三方ケ原で完敗を喫してから僅か三年、信長・家康の連合軍は、宿敵武田軍に潰滅的な打撃を加えた。世にいう長篠の合戦である。武田の騎馬軍団を織田の鉄砲軍団が完膚なきまでに叩きのめした一戦であり、素早く実戦に鉄砲威力を採り入れた信長の炯眼が光っていた。また、三河武士の名をあげたものに、鳥居強右衛門の懦夫をも起たす鬼神の働きがあり、家康も面目を施す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chantal(シャンタール)
84
【月一太閤記】第五巻のメインは長篠の戦い。元々は家康の援軍に行っての戦いだったのかあ。どの辺にあるのかもよくわかってなかったけれど、ええ!そこ?って言う、よく知った地名が沢山出てきて驚くやら、嬉しいやら。そして安土城を築城し、ちょっと影の薄かった主人公秀吉の中国攻めが始まり、今度は黒田官兵衛に中心を持って行かれる😅一体誰が主役なんだ!私の中ではすっかり主役となっている信長の命もカウントダウンに入ってしまったか。ああ、危うし私のミッチー信長!2020/05/01
優希
72
長篠の戦いから荒木村重の反乱の途中までになります。時間がゆっくりに感じられました。中国へ攻め入り、毛利元就を失脚させようとしたのですね。どのような危険な状況に置かれても、それを打破してしまう織田軍には圧倒されます。とはいえ、そろそろ本能寺の変が起きそうな予感がします。2019/01/20
ともくん
60
この巻も、主役は、ほぼ織田信長。 秀吉は、主君の信長のために、今できる精一杯のことに全力を傾ける。 失敗があっても、全力で取り組み、挽回のチャンスがあれば、全力で物にする。 その姿勢が大事だということを、秀吉から教わった。2019/04/07
ケロリーヌ@ベルばら同盟
45
新羅三郎以来二十幾世。御旗楯無の名家、精強を誇る武田軍は長篠の合戦に大敗を喫し、時代の狭間に没落してゆく。一方信長は、『天下布武』用いる印顆が示す理想の下、越前へ、中国へ、戦線を拡大し、長く続く戦乱に疲弊しきった世と民を安んじる為の、一層過酷な戦いへと邁進してゆく。『太閤記』の主人公は秀吉ではあるが、群像劇でもある。命の無限を信じ、病弱な妻子を残し、長篠の城に籠る味方を鼓舞して散った鳥居強右衛門の煌々たる士魂、秀吉の軍師二人の靜に熱き頭脳の闘い。丁寧に描かれる人々の心の機微が重厚な物語の基盤を為している。2020/08/23
ちび\\\\٩( 'ω' )و ////
29
信玄との大敗を喫した三方ヶ原の戦いから三年。信長・家康連合軍は、宿敵武田軍と長篠で激突。この戦いで信長は、三千の鉄砲隊による自ら考案した三段撃ちで初の近代戦を用い、武田騎馬軍団に壊滅的な打撃を与え、完膚なきまでに叩きのめした。そして近江(滋賀県)の地に天下城、安土城を築く。北陸方面の柴田。甲信越に長男信忠。関東に滝川、畿北に明智、畿南の丹羽。畿内に佐久間。東海に徳川。信長軍団はいよいよ天下を目指す!今や時の人、一国一城の主となった重臣の秀吉も、最重要地中国方面攻略を賜り、彼の運命はいよいよ最重要転換期へ!2017/08/30