内容説明
「低くくらし、高く思う」を精神の支柱に据え、処女出版・漱石の『こゝろ』以来、本作りの全てに最高を求め、先見の明と強い信念で多くの優れた全集・叢書等を上梓、出版事業に激しく情熱を燃やした人間味豊かな岩波茂雄。十七歳で入店以来“岩波文化”の黄金時代を共に築き上げ、互いに最も信頼しつつ、強烈な個性をぶつけあった著者が肌身を通して語る、追慕の情溢れる偉大な出版人の記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
iwasabi47
1
蝸牛庵の方は小林が露伴の話を聞きそびれていて残念なところがあるが、こちらは岩波の直情気味の性格と小林の簡潔な記述が合ってると感じる。本人視点の記述なので、岩波と小林の評伝も読みたいな。2024/11/10
rbyawa
1
j108、いわゆる大正時代によくいた書店の「名物店員」と昭和になってから各社にいた「エース編集者」の間の子みたいな人じゃないかと思うんですが(幸田露伴の唯一の弟子、三木清が一番信頼する編集者ってだけで只者ではないよね…)、ついでに岩波茂雄の娘婿で後継者に…なったんだっけ違ったっけ(あんまり重要じゃない)。彼の語る岩波茂雄、岩波書店の創設者は、あんまり高潔って感じでも…ないかな。金に汚いというほどでもないものの、芥川全集の時にこれほど全方向に喧嘩売っていたとは…(権利のある会社の本に我が物顔で噛みついた)。2019/10/04
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