講談社文芸文庫<br> 同時代作家の風貌

講談社文芸文庫
同時代作家の風貌

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  • サイズ 文庫判/ページ数 394p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784061961319
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

内容説明

柔軟な感受と平衡感覚溢れる批評により独自の位置を保つ著者が、時代を共に生きた感覚を共有する文学者たち、「堀辰雄 意力の作家」「石川淳 精神の運動の軌跡」「中野重治 限界に挑みつつ」「花田清輝 方法的戦略家」「長谷川四郎 プロレタリアの論理」「原民喜 『夏の花』」等特に語っておかねばならない文学者たちを選んで編集した著者自選による卓見溢れる作家論16篇。

目次

堀辰雄―意力の作家
梶井基次郎―視ること、それはもうなにかなのだ。
原民喜―『夏の花』
石川淳―精神の運動の軌跡
坂口安吾―八方破れの文学
武田泰淳―武田泰淳における中国
大岡昇平―『武蔵野夫人』について
野間宏―『真空地帯』をめぐって
堀田善衛―憂国の詩人
長谷川四郎―プロレタリアの論理
花田清輝―方法的戦略家
安部公房―壁と砂
開高健―現代の寓話
福永武彦―夢をつむぐ孤独者
中野重治―限界に挑みつつ
佐多稲子―その優しさと厳しさ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

げんがっきそ

4
1.堀辰雄。平凡であることの特異さを知り、日常性を再発見することが彼の独創。終戦直後から彼の全集がかなり売れ始めたらしい。それまでの当然の日常を戦争で失ったことで、人々が当たり前の有り難みを再発見したのだろう。2.梶井基次郎。「海岸にしては大きい木立がところどころ繁っている。その陰にちょっぴり人家の屋根が覗いている。そして入り江には舟が舫っている気持」どんな気持なのか。梶井本人すら自分の感覚を落とし込む術を知らないままに夭折した。感覚の天才。感覚だけが異様に発達した結果の代物。評価される意味もわかった。2019/09/08

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