内容説明
大正十三年四月『春と修羅』上梓―賢治二十八歳、この夏、それを手にした心平二十一歳。至純な天性が、もう一つの“異数”の天性に“出会い”、画期的な“言葉の宇宙”に鋭く感応する。日本近代詩史の勃発的事件―「宮沢賢治」。賢治評価の第一ページを拓き、その全集を編集した草野心平の限りなく深い理解と熱意溢れた“讃歌”。
目次
宮沢賢治覚書
四次元の芸術
「春と修羅」に於ける雲
賢治文学の根幹
賢治詩の性格
「農民芸術概論」の現代的意義
宿命的言葉
無声慟哭 その解説
オホーツク挽歌 その解説
宮沢賢治・人と作品及び解説
二つの極
一つの韻律
宮沢賢治全集由来