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講談社文芸文庫
忘れ得ぬ人々

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  • サイズ 文庫判/ページ数 266p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784061961159
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

鋭く柔軟な美的感覚と傑れた鑑識眼。学問への深い愛。自由濶達、磊落、卒直な人柄のもとに、多くの俊才を輩出させた仏文学界の先駆者・辰野隆。その崇敬・讃嘆する、幸田露伴、夏目漱石、寺田寅彦、長谷川如是閑、谷崎潤一郎ほか、多彩な人々と著者との“交流”が渾然一体となる。エッセイ文学に一つの時代を画した名随筆集。

目次

忘れ得ぬ風〓
最初の文化勲章―幸田・佐佐木両博士
逝ける人々
幸田露伴
上田万年と斎藤緑雨
鴎外先生
夏目漱石
斎藤茂吉
寺田寅彦
長谷川如是閑
鈴木三重吉との因縁―喧嘩口論は酒の下物
感傷主義―X君とX夫人
旧友谷崎潤一郎
印象―永井荷風
太宰治の私について
旧友2人―横田兵馬・栗野斉二郎
旧友の死
書狼書豚
父の書斎
僕の書斎

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

飼い猫の名はサチコ

3
久しぶりに再読。講談社文芸文庫の「現代日本のエッセイ」とあるが、現代のエッセイの類では味わえない滋味深い名随筆。辰野金吾の長男として誕生、自分の結婚式に夏目漱石が出席、自宅から乃木将軍の通勤風景を眺めていたり、若き神童時代の谷崎潤一郎を目撃していたり、恵まれたポジションにいなければ出会えなかった様々な事柄を、豊かな日本語で紡ぎ出す。初読のときと同様、『浜尾新先生』という随筆が秀逸。先生と呼ばれるにふさわしい、懐深く、温かく魅力的な人間像を描写。良き日本語に触れたくなったら再再読する。2023/08/04

koishikawa85

1
まあまあ面白いが中程は眠くなるところも。冒頭の浜尾新のところと最後の本に関する文章がなかなか面白かった。義兄は鈴木梅太郎だということを初めて知った。2023/05/08

tkm66

0
何しろ『品』がある。戦前でも戦後でも少しもブレていない内容。只々お見事。2015/08/02

Gen Kato

0
ユーモアと機知と滋味にあふれた名随筆集。「面長と言うよりも、もう少し長い顔」「写真ではなくして写偽」など、言葉遣いが粋、かつ飄々とおかしい。『旧友谷崎潤一郎』で恒川陽一郎を評して「角力はなかなか強かった」「後年、此の手で洛陽の狭斜にさる名妓を為留めた」と難語を駆使して下ネタまで。これぞ知性、ですね。鈴木三重吉とのバトルもイイ味です。2013/11/05

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