内容説明
おれの名まえは山口拓馬。六年三組。趣味は、なんにもしないこと。特技は、ひたすらサボること。そんなおれに、とつぜんやってきた、…とことんついてない日。小学上級から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
joyjoy
8
「人間ってさ、わすれることのとくいな生きものなんだって。本気を出さずに、サボっていると、本気の出しかたわすれちゃうって」。ああ、これは今の自分への言葉だ。本気で取り組んでいることが何もないかもって、ドキッとした。「自分のいやなところとか、少しずつでもなくしてさ、なりたい自分に近づきたいって、そういう気持ち、あるじゃない。・・・ふつうは、みんな思ってる。変わりたいって思ってる。変われないのは、その人が本気で思ってないからなんだ」。目の前に小学生の健児がいて、彼に諭されたような気持ちになった。ありがとう。2023/09/24
とりぞう
2
「遊園地なんかではしゃいでいるのは、おとなのくせにいつまでもガキの気分でいたいやつらと、ほんもののガキの二種類だけだ」なんて、(よくいる)斜に構えた男の子が主人公のお話。2015/01/18
machi
1
死んでるように生きたくない。想像力と、集中力と、信じる力と、そしてスピード。地球と火星も、きっと近づく。2013/05/14
きくまる
0
仕事で読んだ本。笹生陽子さんは『サイテーの夏』以来二冊目。やっぱりうまい。主人公山口拓馬の冷め具合、他の登場人物達の設定もいい。が、何より子ども達の会話が絶妙にうまくて、何度も吹いてしまった。しかし、小学生たちがそれぞれ一歩世界を広げた時には、思わず涙がでてしまう。いや、ここでこれって言えないでしょうという所はあるけれど、言えたからお話しは広がるわけで。6年生あたりに読んでほしいけど、まず、自分自身が読んでよかったと思えたお話しでした。「だったら吐いたりするなよなっ」←主人公と一緒に耳にささってしまった。2011/11/13
k.k
0
★★★☆☆2008/02/27