内容説明
美術商の事務員に応募した里見芳枝が失踪した。そのバラバラ死体は石膏像になり中学校へ送られた。姉の絹枝は刺殺死体で水族館の水槽に浮かんだ。その残虐な手口から青ひげ、のちに蜘蛛男と呼ばれる犯人は鼻と上唇のあいだが短い美人ばかり次々と襲う。名探偵明智小五郎との対決が待っている!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ピッポ
44
乱歩自身が「探偵小説読者にはバカバカしいような冒険怪奇小説でしかなかった」と本作を評したと解説にある通り、捜査陣の(あえての)間抜けぶりも際立ち、予定調和な場面も多く見受けられる。すごい残酷な事件にも係わらず緊迫感が希薄で思わず苦笑してしまう事多数。但し決してつまらないわけではなく、それらも含めてとても面白い物語になっている。2017/04/09
daikishinkai
3
黒岩涙香とルブランに影響を受けたらしい。2016/11/18
hgstrm2
2
乱歩的な要素がてんこ盛りで、エンターテイメントとしても十分楽しめるけれど、いちばん印象的だったのは、中井英夫が「黒衣の短歌史」でいう、真夏の真昼の不気味な静まり的な世界が描かれていたこと。つまり、真夏の昼下がり、目の前で次々に起こる怪事に頭が混乱し、炎天下に田舎道を歩き疲れてふと見上げると、薄暗い納屋の奥にニヤニヤと笑う百姓と目が合う。。そんな、「みんなと同じものを見ている筈なのに、自分だけ違うものを見てしまうような」白昼の狂気。ここにこそ乱歩の凄みが凝縮されている。すごい作品。2019/03/10
えみ
2
何?このふざけた題。と思いつつも手に取り読んでみると…面白かった!! 巻末を読んでいたら「読者の人気投票で一位を獲得した作品」って書いてあって、妙に納得させられました。 2013/11/06
もぐもぐチョビたん
0
蜘蛛男………。蜘蛛男??と読み終わってからも頭をひねる。我らが明智シリーズだったのですね(・∀・)ノザッピングしながらも時間は進んでるので読みやすかった。トリック、犯人の正体とかすごく面白かった。しかし明智の風体が気になる…。2011/05/13
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