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内容説明
祐宮(明治帝)のご降誕をあざわらうかのように浦賀に現われた黒船は、徳川260年の泰平の夢を破った。日本の国力は安易な攘夷を敢行できるほど強固ではない。それを見こして列強は激しく開国を迫る。佐幕開国か尊皇攘夷か。世論はまっぷたつに割れ、孝明帝の条約不勅許をめぐって幕府の懊悩はつのる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イプシロン
17
二度にわたる黒船来航、暴力による開国が描かれる。それにしてもアメリカ(ペリル)のやり方は酷い。領海に侵入して祝砲という名目で大砲を撃ちまくり、勝手に測量。しれっと上陸して祝砲といってピストルを撃ちまくる。交渉の場では、土足のまま武装兵をなだれ込ませるという暴挙。それでも防備のない日本は臥薪嘗胆という……。ある意味日本人の忍耐力に感心した。ペリル来航、ハルノート、どっちも酷いが、こういうことが人間に疑心暗鬼や不信感を作るのだろう。が、のちに日本は東アジアに対して似たような暴挙をしたことを忘れてはなるまい。2015/10/11
ハルサンダー
1
ペリー来航。力で開国を迫る。 緊迫し面白く読めます。 軍備や自衛隊不要論を言う人は、こういう状況におもいが行かないのか!?現在は人類が進化しこんな野蛮な行いは、どこの国の人でも行いのか?2018/08/31
ポウ
1
実に面白い。 日本史世界史をろくに勉強してこなかった私にとって、今まさに勉強しているといったところでしょうか。 この2巻は、ちょうどペリーが日本に来て、戦々恐々としているところ。 そして、吉田松陰が孤軍奮闘しているところ。 教科書より俄然詳しいからね。 すごく面白いね。 吉田松陰がヨーロッパに渡りたくて、ペリーの船に乗せてもらおうと近いたときは瓜中万二(くわのうちまんじ)って名乗ったとかね。 面白い事が沢山書いてある。2015/04/07
Genei-John
0
強引なペルリのやり口に攘夷傾向が強まっていくさまが丁寧に描かれる第二巻。孝明天皇が攘夷一辺倒になっていく様が自然に描かれて、そういう描写がある小説は初めて読んだ。2012/12/07
Tetsuya Suzuki
0
まだまだペリーが来た時期です。(笑)引き続き読みます。2023/07/12