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内容説明
勅許を待つことなく、幕府が日米通商条約に調印したのは安政5年(1858)6月。新しい政治に踏み出した大老井伊直弼に対して、攘夷派の人々は開国不可を説き続けるが、全く受け入れられず、対立の溝は深まるばかりだった。直弼の恐怖政治を、なんとかおさえなければと焦る一橋慶喜ではあったが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どぶねずみ
28
徳川慶喜に関する小説だけど、当の本人の出番は少ない(笑) それもそのはず、ちょうど13代将軍家定が亡くなり、大老となった井伊直弼が権力を振りかざしていた時期だ。井伊直弼と水戸(慶喜の父・徳川斉昭)が仲が悪い。日本の、いや、徳川の両翼である水戸と尾張が、日本を良くしようと意見するもそれを叩き潰そうと謹慎処分まで下す。井伊直弼にとっては紀伊から14代将軍を決めたいところ、結局慶喜は負けてしまった(と周囲が言っているだけで、本人は勝負したつもりはないらしい)。このあと桜田門外の変だが、それは3巻のお楽しみ。2021/08/09
俊
2
思惑が入り乱れ歴史として残される2018/11/29
Wadachan
1
「憎悪は憎悪以外に道を開かぬ〜」 なるほど、その通りかもしれない!2021/08/17
Arata Matsui
1
なぜ安政の大獄が起こったのか、その原因が理解できた気がしました。しかし御三家にせよ、井伊直弼にせよ、幕末の異常事態に対応しようとした心意気は同じだったのに、お互いの意思が通じずに、おかしな方向に進んでしまったのは残念でならないな~。2012/04/26
2000
0
将軍家定と島津斉彬の亡くなったタイミングが絶妙すぎる。これによって形勢を整えられた井伊直弼のはずが、逆に追い込まれていくのだから、大きな流れの中では何をもって時を得たと言えるのかわからなくなる。歴史小説を読むと、個人的判断などにはあまり価値は置けないなあと、よく思わされる。山岡先生の考えでは、ここでなし崩し的に開国した事が西欧へのコンプレクスとなり、後々、禍根を残し、太平洋戦争にもつながったとお考えのようである。一理ある。2024/06/30
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