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内容説明
激動の幕末から維新を“水戸精神”で生きた最後の徳川将軍慶喜の苦渋にみちた半生―。黒船の来航は、長い間鎖国を続けてきた日本を動揺の渦に巻きこんだ。幕府内は開国派と攘夷派の対立が深まり、将軍継嗣問題も持ち上がって、超非常事態を迎える破目となる。この時の流れに、慶喜の胸中を走るものは…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともくん
57
徳川家、最後の将軍である慶喜。 幕末の物語には、必ず出てくるが、慶喜自身の物語は読んだことがなかった。 まだ、将軍になる前。 ここから、慶喜の苦悩の物語が始まる。2020/03/30
どぶねずみ
25
大河ドラマで細かい所がわからなくて気になるので、お復習いがてら6巻まで頑張ることにした。本書では将軍職に就く前の話。ペリーが浦賀来航の前に水戸では英国が開国を求めての戦争があった。水戸藩では開国すれば植民地化すると警戒するのは当然で、その藩主から英才教育を受けていた慶喜にはご自身の進退決断に影響があっただろう。また水戸藩で優秀な家臣、藤田東湖などを大地震で失ってしまい、水戸藩を立て直すのも大変だったに違いない。そんな中、慶喜と円四郎の会話は真面目な会話ですら、とても心の和む会話ばかり。これも信頼の証かな。2021/07/28
ひじり☆
5
この人の評価って、2つに別れるな…。とても能力があった頭の良い人だと思うけど…大阪城逃亡とかも卑怯だなっていう思いが拭えない。
Arata Matsui
3
幕末における、水戸藩の特殊な立場や存在感が理解出来ました。水戸黄門の意味も、これで理解できたかな。 しかし安政の大地震で参謀二人を失なわなければ、幕末の歴史は違う方向に向かっていたかもしれませんね。2012/04/18
Hiroshi Takeshita
1
歴史物と言えば、司馬で、言葉の選択といい、そのリズムといい、娯楽小説としては、最高級なのである。その司馬を超える作家は、なかなか居ないのだが、この山岡荘八は違う。まぁ、吉川英治も凄いが、この二人は、軽く司馬を超えてゆくのだ。慶喜で、六巻。どうなることかと、多少の不安はあったが、かかりから、消し飛んだ。これは凄い。なんせ、情報が文章しか無くて、出向かないと手に入らない時代だ。まぁ三人共そうなのだが、この仕事量は全く畏れいる。洞察の深さ、会話劇の面白さは、この人の真骨頂。歴史文庫全百巻、国民の義務でも良い。2025/06/10
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