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内容説明
徳川の基礎はなった。まはやこの世に戦はなく、家康の「道義立国」はいよいよ実現の緒についた、と誰もが思った。だが、その平安の底で、じつは不平不満がどす黒い渦をまき始めていたのだ。巨大城大坂城に集まる牢人の群れ。彼らは豊臣の遺孤秀頼を押し立て、破滅の道へ無謀な行軍を開始する…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kiyoshi Utsugi
33
山岡荘八の「柳生宗矩[3] 人間曼陀羅の巻」を読了しました。 大阪冬の陣、大阪夏の陣を経て、豊臣秀頼が自害し、完全に徳川の天下となる。 その数年後には大御所の家康も亡くなり秀忠、家光の時代へと移っていきます。三巻では家光が柳生宗矩に対して誓書を出すところまでを描いています。 太平の世の中では、どうあらねばいけないのかを生まれながらの上様である家光に対して、どのように教えて納得させていくかというところが面白かったですね。2023/03/23
Willie the Wildcat
16
生き様、死に様に人生観。正純、おりん。自身のみならず、残る者への”意味と意義”。印象深いのが、”鈴虫”と「和顔布施」。前者は、(言葉ではなく)自然の摂理を通した命の教育。後者は(言葉を超えた)人の持つ徳。厳しさ、優しさの対比。一方、夫婦、親子の距離感が、時に寂しい。付け加えて、順子の懐妊。道を究めることで失うもの。心の葛藤の描写に、人としての成長と苦悩を垣間見る。2013/04/25
どらんかー
2
人生の教科書とも言える作品2021/06/17
030314
1
11才の息子十兵衛に、母が死んだときに鈴虫を与えて教育する話があるが、どうも気になります。母の死を受け入れられない十兵衛は、鈴虫を母だと言われ一生懸命世話します。しかし、冬には鈴虫の雄は雌にその体を食われてしまうのです。生き死にの厳しさを教えるためなのか、姿形に捕らわれてはいけないという意味なのか。。答えは話の中に書いてはありません。宗矩は剣豪としても、政治家としても優れていたそうですが、十兵衛はさらに強い剣豪になったのですから、教育方法が間違っていなかったという事は確実です。2019/12/10
ipusiron
1
1998/9/29読了
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