内容説明
1943年、ナチス占領下のデンマークで、自由と友愛を守るためにたちあがったふつうの人たち。10歳のアネマリーも、親友エレンのいのちを救うため、勇気をふるいおこします。エレンを助けることはできるでしょうか。ニューベリー賞受賞。小学上級から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
40
『黄色い星』で第二世界大戦時、デンマーク国王がユダヤ人を救うために、自らが黄色い星を胸に縫いつけ、いつものように町中を馬でまわっていた話を読みました。今回は、その話は出ませんでしたが、国民が国王を慕っていることは描かれていました。家族どうしが仲の良いエレン一家はユダヤ人。10歳のアネマリーもエレン一家をスウェーデンに逃す手助けをします。アネマリーもアネマリーの母も、ドイツ兵に囲まれて、あわやという時の機転のきかせかたが凄かった。怖くても自分がしなくてはいけないことだけを考える。それが勇気とありました。2022/04/21
TAGO
10
1943年ナチス占領下のデンマークで 自由と友愛のために立ち上がった 普通の人たちのお話。 気持ちは助けたくても 実際に身の危険を顧みず 行動を起こすのは勇気がいるし 実際に心臓がバクバクする。 読んでるこちらも 張り詰めた空気を感じで 緊張してしまった。 絶体絶命のピンチの時 心臓の鼓動は波打っていても 顔には出さず大芝居を打つくらいの 度胸と大胆さがないと 生き残れないのは 今までどの本を読んでもそうだった。 非常時に必要な 勇気、度胸、胆力、知恵、機転 どうやったら備わるのだろうか 2021/12/09
デコ
9
「勇気があるというのは、そういうことをいうんだー危険なんか考えない。ただ、じぶんがしなくては、ならないことだけを考える。」それを実行して、ナチスから大切な友達、ユダヤ人をデンマークからスウェーデンに逃した家族のお話し。どんなに怖かっただろう。作者あとがきによると7000人近くのユダヤ人がデンマークの友人に助けられスウェーデンにのがれたとある。2018/03/23
遠い日
8
1943年、ナチス占領下のデンマークが舞台。十歳のアネマリーと親友エレンの命がけの友情の物語。 戦争の悲惨さは言わずもがな、ユダヤ人への迫害の執拗さと狡猾なやりくちに、苛立ちを覚える。アネマリーとその一家の勇気と正義に頭が下がる。デンマークという遠い国の当時の内情も初めて知る。 あとがきにあるように、「品位ある人間の理想のすがたを夢見」ることができる世界を、わたしたちは作るべきだ。 2012/06/02
mattya
7
望まない方向に人の運命を変えていく戦争というもの不本意に引き裂かれた親友二人が、いつの日か再会できますように〜2016/10/12




