出版社内容情報
【内容紹介】
これは血も涙もある暖かい物語です。そしておもしろさとユーモアのうちに、友情と正義と勇気のたいせつさを身にしみて教えてくれます。それもいかにもこの作者らしく、押しつけがましいかたちではなしにです。なぜって、この作者はなにも道徳の先生ではないからです。ですから正義とはいっても、彼はただ、人間として卑しいことをするな、恥を知る人間であれ、といっているのです。ともあれ、これは少年文学の傑作であり、少年たちの理想主義に訴えるものを多分にもった作品です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にがつ
4
面白かった。それぞれの親友同士に泣きそうになった。こういう本心を話してくれる大人がいてくれたらどんなにいいだろう。先生たちの関係が明かされた時は、素直にそうだったのかーと生徒の一員として読めた。クリスマスの甘やかな明るい空気が合っていた。しかし生徒達みんな少年なのになんてかわいらしく、たくましくていい人間なんだろうなあ。温かいスープをお腹におさめたような読後感。2015/06/09
壱
4
ずっとずっと、頭のどこかで引っ掛かっていた、でも手を出せずにいた作品。今、読むことが出来て、本当に良かった。私が生まれる前に出たものを読んだので、少し、言い回しが古かったり、(原書は読んでないけど)直訳すぎるんじゃないか...と苦笑したりすることもあった。それでも溢れてくるこの物語の良さ、さらに言えば登場人物たちの味には圧倒される。未読の方はぜひ。80年も愛されているわけがきっとわかると思う。2013/05/12
ぬ
2
【図】同じ訳者の講談社文庫版のを読んだけれども、注釈や作者の人物像がある分、こちらの方が分かりやすかった。『かしこさをともなわない勇気はらんぼうであり、勇気をともなわないかしこさはくそにもなりません!』のセリフは、この物語を書いてる時の時代背景を見るとナチス…いや戦争を作者は否定しているのかなと思った。2010/08/07
えだまめ
0
当時の学校制度や地図、作者の人物像など色々載っていたのでこの本で読んでみました。単語解説が章の後ろにまとめてではなくその都度出てくるのがスムーズに読めて良かったです。 子供にも不幸な境遇や生活する上での嫌なことなどがある中で、それぞれが楽しく過ごせるよう一生懸命になっている姿が健気で感動しました。作者も作中の登場人物も家族をとても大切にしていたのが印象的でした。2017/11/26
ゆに
0
阿川さんの解説になるほどと思った。この本は子供にはもちろん、大人にも読んで欲しい。特に小中学校の先生に。自分もこの頃に正義先生や禁煙さんのような大人に出会っていたら、もう少し変わっていたかな。2013/01/28
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