内容説明
脳移植手術を受けた青年にしのびよる灰色の恐怖。君を愛したいのに、愛する気持が消えてゆく…。全編にみなぎるサスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
54
「…。何か大きな力が動く時、そこにはいつだって警察も含まれているんだ」(p285)に素直に頷いてしまう自分は探偵小説に毒されているのだろうか。2013/08/12
zanta
24
久しぶりの再読。今こんなに東野さんを好きな、そのきっかけになった本。確か購入したのも三回目じゃないかな。何度読んでもいい。成瀬の意識がだんだん乗っ取られて(?)いく恐怖がせまってくる。妹に会うシーンも好きだし。名誉だと思う。2014/08/02
ミー
9
臓器移植によって、性格や嗜好が変わったという話は、耳にしていたから、今回の脳移植だって同じことあっても不思議ではないと思えた。2014/02/07
macyakiss
7
最後が悲しい終わり方ですね。助かっても、自分の脳がだんだん支配されていって、自分じゃなくなるなら、助からないほうがよかったって思っても仕方ないことだと思う・・・ やっぱり脳だけは、他人のをもらうことってできないですよね。2012/05/16
ギズモ。
6
再読週間。何度読んでも人の脳に踏み込むことの怖さを痛感させられる作品です。確かに、臓器は多々あるけど、脳はある意味意思を持てる唯一の機能で、それによって自分とは違う何かに乗っ取られる感覚があるかも知れないかと思うとちょっと怖くなる。 これを読んで思ったのが、この間テレビで、ロンギヌスの槍が贋物だった!ってやつがあったけど、一概に贋物とは言いがたい?と思った。当時のものを残そうと修復に修復を重ねて結果当時の物がなくなった場合はそれは、贋物?本物?いや元本物か?2012/03/22