内容説明
群雄が熾烈な対立抗争をくり広げた戦国時代をしたたかに生き抜いた知者の思想。
目次
孫子をめぐって2人と2冊の孫子(目録の誘い・「孫子」へ;呉の「孫子」・その人物像;呉の『孫子』・伝わった書物 ほか)
蘇秦・張儀(謀略の温床;西東;人形遣い ほか)
韓非子―『史記』に全文引用された彼の「説難」をめぐって(生まれてみれば「家」があり「国家」があった;漢の武帝に「逆らう」李陵;単于の気まぐれ、李陵の悲運 ほか)
感想・レビュー
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韓信
1
二人の孫子、蘇秦と張儀、そして韓非子。春秋戦国の思想家たちの評伝集。市川宏の孫子は、その著作(とされているもの)の卑近な解説を交えて、彼らの生涯を描き、孫臏兵法の出土にも触れており、オーソドックスな内容。草森伸一は司馬遷や李陵と重ね、主君を説得することの困難を説く『説難』を引用して、韓非子を描く変化球。下手に想像を膨らませすぎだし、司馬遷たちに割いた紙幅の方が大きいのは如何なものか。岡崎由美の描く蘇秦と張儀は、諸国を股にかける二重、三重スパイという角度から合従連衡を切り取っており、読み物として面白い。2020/12/06
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