内容説明
古代の遺産がモザイク画・刺繍布・写本に甦る。歴史の試練を乗り越えた中世の東方・西欧キリスト教美術6点。
目次
苦難を克服し築かれた中世芸術
ケルズの書―ケルトの魂が宿るキリスト教写本
聖母子―歴史が語る聖なるものの表象 イスタンブール、ハギア・ソフィア
太陽をまとう女と龍―黙示録の宇宙的幻想 大挿絵師マギウスのベアトゥス写本
グランヴァルの聖書―カロリング朝ルネサンスの高揚
バイユーの刺繍布―長大な麻布に描かれた英国史
キリスト降誕―聖なる光の抱擁 ダフニ修道院聖堂
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かわうそ
5
図書館で借りて、妻と一緒に図録をパラ見。この中世の初期あたりの芸術ってルネッサンス辺りと比べるとホントに何と言うか技術的に「下手」だと思う。でもそのぎこちなさが、拙さが、あるいは素朴さが、見るものの想像を掻き立てて止まない。絵も悪くないけれど、モザイク画はさらに本当に素敵。逆に圧倒的な技量を伺わせるものもある。それは模様。特に「結び」や「絡み」といったものを多用して描かれた書物の装飾文字などは圧巻のひと言。全体的にまだ遠近法などがしっかりと確立されていない、ペターッとした印象だけど、それがまた面白い。2014/10/16
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- 洋書
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