講談社の翻訳絵本 ペローのろばの皮

ペロー，シャルル【原作】〈Ｐｅｒｒａｕｌｔ，Ｃｈａｒｌｅｓ〉/バトゥー，エリック【絵】〈Ｂａｔｔｕｔ，Ｅｒｉｃ〉/ケルロック，ジャン＝ピエール【文】〈Ｋｅｒｌｏｃ’ｈ，Ｊｅａｎ‐Ｐｉｅｒｒｅ〉/石津 ちひろ【訳】

講談社（2002/07発売）

• サイズ A4判／ページ数 35p／高さ 27cm
• 商品コード 9784061892255
• NDC分類 E
• Cコード C8771

出版社内容情報

ペローの名作が、気鋭バトゥーの絵本に！　「この指輪がぴったりあう娘としか、結婚しない」と王子がいいました。国じゅうの娘はなんとか小さな指輪をはめようと、騒動に。ＢＩＢグランプリ受賞作家の絵本　　　小学中級から

内容説明

ほんとうは王女だったのに、ろばの皮をかぶって、正体をいつわり、家畜小屋の世話係として暮らし始めた少女。偶然から、王子に見そめられた少女の運命は？―ブラチスラバ世界絵本原画展グランプリ受賞作家が描く、ペローの名作絵本。

著者等紹介

ペロー，シャルル［ペロー，シャルル］［Ｐｅｒｒａｕｌｔ，Ｃｈａｒｌｅｓ］
１６２８年～１７０３年。フランスの詩人、批評家、そして童話作家。王族建築総監などの官職にあったが、自作の詩『ルイ大王の世紀』で文学史上の「新旧論争」のきっかけを作り、近代派の論客として活躍した。また、同時期に話し言葉に近い『過ぎし日の物語集または昔話集・教訓つき』（１６９７年刊）などで童話作家としても活躍

バトゥー，エリック［バトゥー，エリック］［Ｂａｔｔｕｔ，Ｅｒｉｃ］
１９６８年、フランス中部・オーベルニュ地方のシャマリエールに生まれる。早くから絵画に興味をもち、カレッジを卒業後、リヨンの美術アカデミーに入学。現在オーベルニュ地方の中心地、パスカルの生地としても有名なクレルモン・フェロン近郊に暮らし、絵本の制作を続けている。２００１年秋、『ペローの青ひげ』と『めぐる月日に』で、ブラチスラバ世界絵本原画展（ＢＩＢ）グランプリを受賞する

ケルロック，ジャン＝ピエール［ケルロック，ジャンピエール］［Ｋｅｒｌｏｃ’ｈ，Ｊｅａｎ‐Ｐｉｅｒｒｅ］
現代文学の上級教員として、教諭・教授を勤め、現在、カルカッソンヌＩＵＦＭ（教員養成大学）教授となる。また、主として児童文学作家として、長年活躍してきた。ベニシュー会議青少年文学賞、ポワティエ歴史小説賞、ベランシエンヌ金の本賞、オクトゴンヌ賞など、多数の賞を受賞した

石津ちひろ［イシズチヒロ］
１９５３年、愛媛県生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒。３年間のフランス滞在を経て、絵本作家、翻訳家として活躍中。『なぞなぞのたび』（フレーベル館）で１９９９年にボローニャ児童図書展絵本賞、『あしたうちにねこがくるの』（講談社）で２００１年に日本絵本賞を受賞
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感想・レビュー

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[♪みどりpiyopiyo♪]

昔あるところに、この世でいちばんしあわせな王さまがおりました。…　■幼い頃、こわそうに感じて読まなかった昔話です。大人だからか そんなにこわくなかったよ ( ' ᵕ ' ) ■幸せに暮らしていた王さまご一家。思わぬ出来事、翻弄される王女、はてさて王女の運命は？！　■「フランスに伝わる昔話の中でも、もっとも古く、もっとも魅力あふれるおはなしのひとつ」ペローの没後300年記念出版 だそうです。エリック・バトゥーの絵も昔話らしくて好ましく。物語も昔話らしい不思議さと明るい結末が面白かったです。（2002年？）

2018/10/18

[ヒラ[e-mail]]

エリック・バトゥーの絵に魅せられてしまいました。 登場人物を小さく小さく描くことで、絵が絵本のサイズを飛び出して、それぞれが展示されている大きな絵画のようです。 左ページに物語がぎっちりと書かれているのに、右ページに置かれたバトゥーの絵の方が大きく見えました。 親と娘が結婚しようかというおぞましさを逃れた王女の物語です。それほどに死んだ王妃を愛していたのだという倒錯的な美談でもあります。 それを逃れるために着込んだろばの皮ではあったのですが、ろばは殺されてしまいました。

2021/10/27

[あおい]

最愛のお妃が亡くなり悲嘆にくれた王様が恋に落ちたのは自分の娘である王女。王女は結婚が嫌で無理難題を出すけれど王様は難問を次々クリア。もうロバの皮をかぶって逃げ出すしかない。横暴な王様…。

2015/10/02

[絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく]

フランスの昔話　シャルル・ペローが遺した昔話に、エリック・バトゥーが絵を描いたもの。左ページにはおはなし、右ページには絵、その絵が額に飾りたくなるような美しさです。生きもの（人や犬など）は全て小さく描かれていることが、背景からおはなしへの膨らみをもたせているかのような感覚です。

2021/11/12

[Cinejazz]

宮廷作家シャルル･ペロ－が､フランスに伝わる昔話をもとに書き上げ､色彩の魔術師エリック･バトゥ－らの手によって出版された､ある王国を舞台にした悲喜こもごものシンデレラストーリー｡ 金貨を産む雌のロバ､王妃の死と国王の変心､魔術師と王女の逃亡､隣国の王子との邂逅･･･めくるめく豪華絢爛な宮廷生活から抜け出した王女が､農村で家畜の世話をする｢下働きの女｣として辛苦に耐え忍ぶ姿に憐憫の情をさそう､大人のお伽草子｡

2022/04/16