出版社内容情報
北欧の詩情あふれるファンタジー傑作。 夏のムーミン谷に大洪水が押しよせてきました。みんなは大水をのがれて、流れてきた建物に避難します。ところがそこは、劇場だったのです……。 小学中級から
内容説明
平和な6月のムーミン谷。とつぜんおしよせた大洪水。流れてきた一けんの大きな家に、ムーミン一家はすみつきました。ところがそれは劇場でした。一家はすっかり劇団気分で…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つくよみ
52
図書館本:ムーミン谷が前触れもなく洪水に見舞われ、避難した一家が辿り着いた先は劇場小屋。というお話。住んでいた家が水没する事態に見舞われても、慌てず騒がずののどかさ。そこから家族がはぐれ、それぞれが突発的な困難に遭遇するも、なんとなく乗り切ってしまう牧歌的な雰囲気。唐突に起こる出来事、いきなり登場する新キャラクター、相変わらずの摩訶不思議な世界観。勿論、従来のキャラクターも活き活きと。理由や理屈など考えず、童心に戻り、作中に身をゆだねて物語をただ楽しめば良い。童話のお手本のような作品だと感じた。2013/07/31
tokotoko
49
タイトルも夏に読むのにぴったりですー!って言いたかったんですが、ムーミン(フィンランド)の夏祭りは夏至の頃だそうです。ちょっぴり遅刻です!そして、楽しい夏まつりの準備から始まるのかなぁ~と思ったら、いきなりムーミン谷、大洪水に見舞われてます。でもさすがのムーミン一家、マイペースな切り抜けぶりで・・・。あっ!この巻の小さなニュース、予告しますね。何と!「ニョロニョロの出生のナゾが解けますよー!」。そして、ワンパク大賞は「ミィちゃん」です。今回も楽しい冒険と、最後に何かを心に残してくれるムーミン達でした。2014/08/08
p.ntsk
33
ムーミン一家は大洪水でムーミン谷に流れてきた劇場に移り住みます。ちびのミィも登場。みんなとはぐれてしまったムーミンとスノークのおじょうさん。ムーミンパパ達は夏祭りに劇の上演をします。舞台当日はぐれていたムーミンや旅に出ていたスナフキンが再会を果たします。やがて水が引くとムーミン達はムーミン谷の家へと帰っていきます。自由を謳歌し大好きなものを探し求め困難を乗り越えていくムーミンたちの姿が印象的でした。2014/07/21
ぱせり
14
スナフキンがなかなかやってこない理由はそういうことだったのか。ムーミンパパが嘗てムーミン捨て子ホームを逃げ出した理由とだぶる。ちっちゃな決まりごとに囚われて、もっともっと大切な大きなことがないがしろになったら、誰も幸せではいられないよね。今度もまた不穏な出来事に翻弄されるムーミン一家ですが、それでも、生活を楽しみ、出会いを喜び、生きることを謳歌する姿にほっとします。表紙の絵にもなっている水の上の劇場が素敵でした。 2011/07/25
山口透析鉄
13
この辺も他と同様、図書館本で通読しました。 シリーズを読もうと思っきっかけの一つは、昔読んでいた某ぴあの投稿記事(はみ出しの部分)で、原作ではスナフキンが意外に子どもっぽくて「ムーミン遊ぼう」というセリフがあると出ていて、これはけっこう衝撃的だったのですが、全部読んでみても、私が読んだ範囲ではこういうスナフキンのセリフはさすがになかったような^_^; 多分、このシリーズは作者没後の今でも読み継がれていくでしょうね。岸田今日子さんが全部セリフをあてている人形アニメも割と好きですよ。2005/07/14