内容説明
講和条約が結ばれると同時に、日本はアメリカと同盟関係に入る。安保条約が批准される。もはや戦後ではないといわれたが、漫画を描く貧乏生活は終わらない。60年安保騒乱、東京オリンピックの開催、東大紛争、ベトナム戦争の泥沼化など内外の激動が続く。高度成長の陰で、水俣病が発生し、公害問題が深刻化する。
目次
第1章 講和条約と日米同盟関係
第2章 ついに、マンガ「ロケットマン」を仕上げる
第3章 もはや戦後ではない
第4章 「岩戸景気」はじまる
第5章 「もぐら」のような生活
第6章 六十年安保騒乱
第7章 どん底生活の日々
第8章 コーヒーより、そば〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HIRO1970
17
⭐️⭐️⭐️図書館本。2015/05/17
とんかつラバー
13
ついに極貧生活にオサラバし売れっ子漫画家へ。矢口高雄がアシスタント希望に来るが銀行員のほうが絶対いいと追い返す話は有名。しかし働きづめの毎日でぶっ倒れる。南国での日々がなつかしくなり再び南国へ。ベトナム戦争特需で景気は回復してくるが、水俣病などの公害、サリドマイドなどの薬害、学生運動や赤軍派など穏やかで平和な世界とは程遠い。刑法に身代金誘拐が新設される2024/01/18
三平
13
「もはや戦後ではない」と言われ、神武景気が来るも金欠の漫画家生活から抜け出せない水木サン。 とにかく仕事を仕上げないと餓死するので(実際に餓死した同業者も)、四十歳になり見合いするも翌日結婚式を挙げてしまう忙しさ。 更に世間は岩戸景気、東京五輪と盛り上がっていくが、敗戦国の日本が朝鮮戦争・ベトナム戦争の特需を受けて高度成長していくのが何とも皮肉。戦後20年を過ぎてもどん底で、それでもやり続けた水木サンにもようやく運がやってくる。来るべき時が来た。2019/08/27
ニッキー
13
戦争が終わり、水木しげるの漫画家の歴史となる。戦後復興の陰に学生運動も盛んになり、ベトナム戦争も始まる。今の中国並の公害も深刻な病気を生む。戦争の総括もないままに来た歪みか。2018/09/23
KJ
10
終戦から月日が流れ、次第に豊かになっていく日本社会。ただ、豊かになるが故の歪も見え始める。要所要所で挟み込まれるその時代を象徴する様な事件のエピソード。まさに事件とは時代を映す鏡なのだろう。また豊かになっていく社会とは対照的に、苦しい生活を続ける水木氏に少なからず勇気をもらう。2012/12/30
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