内容説明
日本人であることを一枚一枚削ぎ落とされてゆく一世。多民族国家ブラジルに根を張ろうとする二世、三世。そして四世たち…。移民、野村峯夫一家が苦闘の末やがてテーラ・ローシャの大地にゆたかな実りをもたらしてゆく足跡をたしかな筆力で書きあげた渾身の力作。第十三回講談社ノンフィクション賞受賞。
目次
わが妻のルーツ
旅立ち
樹海
失意の大地
黄金の三角ミナス
イーリャ・グランデ
天草の移民
ひとすじの光
帰国
二つのナシオナリザソン
それぞれのパールハーバー
強制収容所
闇の刻
短波放送
血涙
鮮やかな幻影
迷える回帰
ガイジンの嫁
天然色家族
礎たちへのレクイエム