内容説明
日本産業の活力を生むICに象徴されるハイテク産業。産業構造の転換で苦境に立つ造船・鉄鋼などの重工業。衝動的な消費がはびこる時代の難しさに抗う伝統産業・いくつもの現場に立って、人々の声に耳を傾け、風景を凝視し、考えた。わが国の産業はもとより、社会・生活・文化はどこにいこうとしているか。
目次
北海道 いっきに飛躍することなく、大地に根ざして模索される技術開発。
青森県 外部から浸透してくるきまぐれとの格闘が続く宿命の地。
岩手県 退潮期にこそ試される、ある産業の、地元への根づき方。
宮城県 産業素材研究の中心基地、だが、それは偶然の発見に左右されて…。
秋田県 地道に徹し、粘りはある人々の土地が、テクノポリスに指定されたとき。
山形県 収奪ではないあり方を模索する、地元化へ向けたさまざまな産業の試み。
福島県 技術訓練を受けていない女性従業員が、ハイテク産業の足もとを支える。
茨城県 よそからのイメージを受入れるだけではない、相互の交流と葛藤のなかで。
栃木県 伝統産業も先端産業も栄えて、地元の人々の存在感に欠ける現実。
群馬県 多様化、個性化の時代を支えるのも、実は、少品種大量生産の製品なのだ。〔ほか〕