内容説明
男がどう奔放に生きようと、所詮は女の掌の上?亭主歴36年、サラリーマン小説の草分けである著者はそう言う。しかし、俗物の代表を自認し、処世術の達人が言うだけに本音かどうか。本書は’92年暮に亡くなった著者が、多くのサラリーマン諸氏に贈るべく熱烈自選した、最後の楽しい痛快エッセイ集。
目次
オカッチャンがこわい
オカッチャン再びあらわれず
念願がかなった日
椎の木にバラの花咲く
孫とつきあうのは大損
世界1なつかしいベッド
ステッキの石づきは指先
変装オジンの尾行
ホテルでつまみ洗いをする
訓示しても膨脹する
1番早いのがトイレの電話
自由にはき続ける1足
女王さまと洗い桶流し
男はいつも孫悟空
女ヤモメに花咲かず
マダム・バンサンとの優雅な交際
モンパルナス墓地のお袋さんの墓
素敵な素敵な夫婦の大喧嘩
最後の上役は女房
男性を整理する
俗物のよろこび
下役から上役へのお願い13ヵ条
定年6ヵ月前の19の感概
目白三平二足のワラジ10年・18の苦心