内容説明
これは酒飲みのための童話である。単純で、新鮮で、意表をつき、みずみずしくて、手厚い物語である。酒ぎらいのネコが昼も夜も眼を光らせてスコッチの樽を守るというこの物語には鋭い観察眼とほのぼのしたユーモアがある。スコットランドの酒蔵を守る、愛すべき番猫たちへ捧げるレクイエム。カラー写真多数収録。
目次
ウイスキー酒蔵のねこの昔話
第1章 ウイスキー酒蔵のねこのギルド
第2章 アザー・キャット
第3章 最初の獲物
第4章 とんだ災難
第5章 野性の目ざめ
第6章 酒蔵の血闘
第7章 炉部屋の拳法
第8章 アザー・キャットの最期
第9章 別れの宴
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
書の旅人
10
一杯のウヰスキーまでには、数々のドラマがありました。作る人たちばかりでなく、きっと蒸留場を守る猫たちにも、この様な物語があるのでしょう。そして、その酒を呑む人にも…。シングルモルトは私にとって、思い出深い酒。それは父と酌み交わした最初で最後の酒でした。…さて、今年もまた、ウヰスキーの瓶をぶら下げて、墓参りに行くとしよう。2017/05/30
HIRO1970
2
⭐️⭐️⭐️昔、読みました。酒蔵巡りは一生の夢です。アメリカ的なHACCP管理の対極の考え方。ネズミがいるから猫を飼う。どっちが美味しいものつくれるのか?2005/04/17
セラ
1
ウイスキー蒸留所にいる猫たちの世界に注目した本。各所取材の上でハイランドパークのアナザー・キャットをメインに、主人公たる架空の猫ヌースの思い出話という形で他の蒸溜所の猫の話も少し出てきます。蒸溜所で働く人間と猫の関わりを垣間見ることができて面白いし、関係の深さがリアリティを持って伝わってきます。差し込まれる猫やスコットランド、蒸溜所ほ写真もめちゃ雰囲気あって良い。古い本ですが残しておきたい1冊。2023/10/16
ゴン号
1
この本と川又一英の「ヒゲのウィスキー誕生す」が自分をウィスキー党にした。 思い出すとかなり恥ずかしい飲み方をしてた。 訃報を聞いて再読。2020/04/04
j1296118
1
「C.W.ニコルのスコットランド紀行」で撮ったと書いてるが載ってはいなかった樽の上のタウザーさん(故猫・当時十五歳以上)とようやくご対面。ニャー、ヘッ、ヘッ!2014/04/18