感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TSUBASA
28
わがままで独りよがりな永遠の少年ピーター・パンに、ウェンディとその兄弟はネバーランドへ招待される。そこで残酷な海賊たちの魔の手に落ちるが、ピーターによって助けられ、海賊たちは懲らしめられる。というのが多くの人が知っているピーター・パンなのだけど、正直な所この作品の魅力はそこ以外にたくさんあるように思う。がらんとした子供部屋に泣き伏せる親の気持ち、かつて子供だった大人が何故飛べないのか、子供ということ大人になるということ両面を描ききっているのが大変な魅力だと感じた。しかし思いのほか表現が残酷でびっくり。2015/09/09
あきら
1
ディズニー映画が嫌いというのもあるだろうけど、バリの「ピーター・パン」を読むと、ピーター・パンをただの冒険活劇にしたディズニーが憎くなる。これは、イギリス中流階級のシビアな生活も、無邪気ではない、わりと嫌なピーターが出てきて、子ども向けというより、ある意味風刺小説のような一面もある。わがままでみえっぱりなピーターを見ていると、一昔前にはやった「ピーター・パン症候群」とは一体なんだろうと、首をかしげるわ。それでも、これを読むと、ケンジントン公園に行きたくなってしまうのは、やはりこの小説の魅力なのよね。2014/09/11
-
- 電子書籍
- オープン・イノベーションという新たな武…
-
- 和書
- 美と芸術の理論