出版社内容情報
時間の巻き戻し(リセット)――終わらない今日――俺はここから逃げられない!
死ぬべきだ。いや、死ぬしかない。
放課後、俺はビルの屋上から身を躍らせた。眼前に迫る冷たいアスファルト。意識が遠のく。……俺は、死んだ。
だが、目が覚めると自室のベッドの上。時間は――今朝。時間が巻き戻った!? 繰り返されるリセットの謎に苦悩し、ついに俺は知る。世界の向こう側にある、峻烈な真実を!
新鋭が仕掛ける超絶技巧! 斬新奇抜タイムリープミステリ!
【著者紹介】
第17回日本ホラー小説大賞の長編賞を『バイロケーション』(『同時両所存在に見るゾンビ的哲学考』改題)で受賞しデビュー。他の著書に『地獄の門』(角川書店)、『リライト』(早川書房)などがある。
内容説明
死ぬべきだ。いや、死ぬしかない。放課後、俺はビルの屋上から身を躍らせた。眼前に迫る冷たいアスファルト。意識が遠のく。…俺は、死んだ。だが、目が覚めると自室のベッドの上。時間は―今朝。時間が巻き戻った!?繰り返されるリセットの謎に苦悩し、ついに俺は知る。世界の向こう側にある、峻烈な真実を。新鋭が仕掛ける超絶技巧、斬新奇抜タイムリープミステリ。
著者等紹介
法条遥[ホウジョウハルカ]
第17回日本ホラー小説大賞の長編賞を『バイロケーション』(『同時両所存在に見るゾンビ的哲学考』改題・角川書店)で受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっちゃん
73
ビルの屋上から身を躍らせる俺。が、目覚めると自室のベッド、日付は昨日…これはもうてっきりループするわ、と思えばさにあらず。そもそも主人公は、何故、自分が自殺したのかわかっていない。混乱する私を嘲笑うかのように、錯綜する時間と場面。「正解」でない行動、「必要」でない場所、名前?ええ!?これがこの世界の真の姿ですか!何と無慈悲で絶望的な。この悪意に満ちた世界をプレイするのは、やはり作者か。【リアクト】の完結編を心待ちにする今日この頃である。2014/12/16
おかむー
56
なるほどそうきたか。仕掛けのワクワク感、登場人物の胸糞悪さ、読後感の悪さがじつに北条遥らしい納得の一冊。『よくできました』。一見リピートものと思わせる冒頭からはじまって、提示される事象をそのまま理解していけばこの“世界”の真実には早い段階でたどり着けるし、中盤でそれが明かされるのも想定内。そこからもう一段、贅沢いうならさらに一段裏切ってくれるのを期待したのだけれど、仕掛けを広げるよりもその仕掛けを歪める方向にいったのは違った意味で裏切られた、まぁこれはこれで納得できたけれどね。ミステリとしてはちょい不足。2014/09/24
ゆかーん
32
後味の悪い終わり方…。最後が救われない話は多いですが、この作品は本当に救いのない話です。始めは池上裕也君が、タイムリープの世界から抜け出せずに、困り果てる話だと思ったのですが、途中から未来が見えたり、目の前から突然消えたりするクラスメートが現れて、話がグチャグチャしてきました。そして後半で語られるこの世界の意味…。「ゲームの中の世界」「存在しない領域」「くり返される昨日」など…。終盤で結婚の話まで出てきて、『君たち高校生だよね⁈』と思ったりもしましたが…結局彼は、この世界の脇役でしかなかったようですね…。2015/06/11
ソラ
29
リライトが思った以上に面白かったので見過ごしてい今作を購入。ホント主人公がゲスい。まぁ落ち着くところに落ち着いたのでよかった。2013/08/20
Ririka
28
始めての作家さんです。高校生が自殺しても、また戻るという話で、タイムループというんですか、面白く読めたのですが、よくわからないのが、正直な感想。『正解』の方へ戻っていき、新たな世界になっていく、ゲームなんですね、最後の方はもっと解らなくなりました。でもこの作者さんの読みたい本があるのでそちらも読んでみます。2014/03/26