決壊石奇譚―百年の記憶

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784061828421
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

地学部に入部してから、徹の日常に起こる様々な事件。鉱石の力が引き寄せるのは謎か、はたまた真実か。ファンタジック・ミステリ。同級生の大(だい)地(ち)に誘われて地学部に入部した、高校一年生の徹(とおる)。
鉱石の話になると途端に饒(じょう)舌(ぜつ)になる彼と過ごすうちに、
徹は大地が持つ不思議な「力」を知ることに。
特定の石に触れると、前の所有者の記憶を読むことができるのだ。
大地は、同じ力の持ち主である祖父・伝(つたえ)から記憶を受け継ぎ、
昔、祖父が親友と交わした、当てのない約束を守り続けていた。
話を聞いた徹は、大地を約束から解放したいと願い、ある決意をする――。
水晶、瑪(め)瑙(のう)、琥(こ)珀(はく)、翡(ひ)翠(すい)……、鉱物が照らし出す真実とは?

三木 笙子[ミキ ショウコ]
著・文・その他

内容説明

同級生の大地に誘われて地学部に入部した、高校一年生の徹。鉱石の話になると途端に饒舌になる彼と過ごすうちに、徹は大地が持つ不思議な「力」を知ることに。特定の石に触れると、前の所有者の記憶を読むことができるのだ。大地は、同じ力の持ち主である祖父・伝から記憶を受け継ぎ、昔、祖父が親友と交わした、当てのない約束を守り続けていた。話を聞いた徹は、大地を約束から解放したいと願い、ある決意をする―。水晶、瑪瑙、琥珀、翡翠…、鉱物が照らし出す真実とは。

著者等紹介

三木笙子[ミキショウコ]
1975年生まれ。秋田県出身。2008年、第2回ミステリーズ!新人賞最終候補作となった短編を改稿、連作化した短編集『人魚は空に還る』(東京創元社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ひめありす@灯れ松明の火

91
キラキラと鉱物の中記憶は廻る。想いは伝わる。逝き過ぎる人の流れを百年見越して、とうとう人の業の深さに耐えきれなくなって崩れる---決壊する。砕け散った記憶の欠片は、尖った切っ先で少年の手を傷つけて、温かな掌を汚す。友へ向けて伸ばしたかったはずの手を、刹那逡巡させ。そしてとうとうその手は、何処へも届かない。琥珀の中、眠る虫の様な後悔。紫水晶の少年の献身。翡翠の記憶は、ある医師の慈悲の物語。瑪瑙に勇気と行動力を貰ったのなら、百年の誤解もきっと解ける日が来る。今は石の様な眠りから、新しい風の息吹。そっと感じてる2013/10/26

ちはや@灯れ松明の火

85
溢れ出した記憶が飴色に凝る。動くことも語ることもなくただ見守るだけと定められていた。堰を切った思いを知るまでは。黙して悠久に佇む石と刹那を生き急ぐ人、幽かに、けれど深く交わった二つの刻。届けられなかった言葉、果たせなかった約束、止め処なく込み上げた願いが息吹を宿す。夜に瞬く銀の光、傍らを吹き抜けた風、護る為に吐いた嘘、屈折して映る真意。崩れ落ちた感情が翠の闇に籠る。独りで生きるにはその光は眩しすぎ、共に歩むにはこの腕は穢れすぎて、それでもあの日々を振り解けずに。互いの幸せの他は祈ることなどない筈なのに。 2013/07/22

藤月はな(灯れ松明の火)

82
鉱山で栄えていた東北のある地方で天狗と呼ばれ、避けられていた大地。鉱物に宿った人の記憶が見える彼がその秘密を明かしたのは「誠実」を表す紫水晶みたいな転校生の徹だった。大地が抱くのは祖父、伝の記憶を抱いた琥珀。徹の義父である航の登場からの急展開に面喰いながらも彼らが抱いてきた記憶とそれでも親友を記憶の枷から守ろうとして寄り添い、守ろうとする姿には眼が潤みます。受け取ってしまったことで曲解してしまった記憶。しかし、抱いてきた記憶の本当の心意を知る者によって変えられる可能性があることが見出だせてホッとします。2013/09/06

けい

78
石に込められた思いを巡る物語。人々の思いが宿る決壊石、その思いを読みとれる者はその記憶を自分自身ものとし、その思いに答える事を義務付けられる。祖父「伝」の100年余の記憶を込めた琥珀を引き継ぐ「大地」そして親友「徹」。二人の決壊石を通しての深い繋がりが描かれていきます。「伝」の記憶の中の桜が美しいと思う心が後々も伝わっていくという記述が印象に残りました。長い長い人の営み中で思いが伝わって行くことがすごく素敵で爽やかな読後感でした。2013/09/04

りょうこ

77
前作とはまた雰囲気が変わり、今度は『鉱石』の話。これまた綺麗な文章と内容。石は長い年月をかけて色々な人の記憶をインプットしてるのか?まぁしててもおかしくはないかな?ファンタジーになるかのかしら?結構好きでした!2015/12/27

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