講談社ノベルス
虚構推理―鋼人七瀬

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  • サイズ 新書判/ページ数 284p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061827684
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

出版社内容情報

城平京、新作書き下ろし小説!      大人気コミックス『スパイラル ~推理の絆~』『ヴァンパイア十字界』『絶園のテンペスト』の原作者、城平京が手がける新作小説ついに登場!

内容説明

「そんなの推理じゃなくて、欺瞞じゃない!?」真実を求めるよりも過酷な、虚構の構築。自身もまた怪異的な存在である岩永琴子の推理と知略は本物の怪異が起こす事件を止めることができるのか。

著者等紹介

城平京[シロダイラキョウ]
奈良県出身。第8回鮎川哲也賞最終候補作『名探偵に薔薇を』(創元推理文庫)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ひめありす@灯れ松明の火

82
都市伝説。街談巷説。道聴塗説。虚は人が口にすれば嘘となり、人が戈を持てば戯れとなり、人が欠ければ歔欷となる。鉄筋コンクリをぶん回す元アイドル少女の亡霊。居るのか、居ないのか。有か、無か。蜃気楼の様に揺らめく実態のない、けれど膾炙する事によって構築されるその虚構の存在。虚構に虚構を重ねて存在を認めさせ、更に虚構を重ねてその存在を否定する。まさに論理と推理で組み立てた砂上の楼閣。組み立てるはかつて妖怪を食った青年と、かつて妖怪に娶られた少女。崩れよ。そして砂は砂に、芥は芥に、そして虚構は虚構へと、帰るがいい。2012/02/28

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

75
岩永琴子はとある事情から妖怪や化け物絡みで起きたトラブルの仲介役のようなことをしている。そんな彼女が追いかけることになったのは、数年前に亡くなったアイドルの亡霊で・・。この小説をどういったジャンルに位置づけるか非常に難しいですね。面白かったのですが、怒涛の嵐のような理論詰めの後半の展開には思考の方が追いつかなくて、ちょっと息切れしてしまいました。とはいえ登場人物の設定や恋人同士のはずなのに全く色気がない九郎と岩永の会話が面白かったです。もし続編が出たら読んでみたいです。★★★★2012/07/02

シータ

74
城平京先生の独特な作風が今作からも感じられて良かった。ネットを駆使した新感覚ミステリーで虚構争奪の下りから読む手が止まらないくらい面白かったです。普通のミステリーような謎解きとかはなく、原因が先に提示されているので、鋼人七瀬という怪異をいかにして消すか、真実を虚構で塗り固めていく展開でした。後半はハッタリ対決みたいなものでしたが最後まで楽しめました。色恋パートも面白かったです。2019/02/26

ダイ@2019.11.2~一時休止

71
虚構の推理から物語が進んでいく。どうやって虚構を作っていくのかが見もの。2014/02/03

ヒロユキ

70
虚構に虚構を積み重ねる解決法。探偵にも犯人にも真実がないとは何とも斬新。第一から第三までを内包する第四解決までの流れが秀逸でした。欲を言えば解決編でのネットでの議会において岩永が一方的に発信しているように見えてあまり、犯人側やネット住民の存在感が途中薄くなっていたことくらい。とても面白かっただけにそれだけ気になりました。斬新でおいしい設定だけにシリーズものとして続きを読みたい、書いてほしい。2013/01/10

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