講談社ノベルス
書物法廷(ル・トリビュナル)

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061827103
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

世にでれば、国を、政治を、歴史を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段を用いて入手する、書物狩人。爆弾テロリストが生涯探し続けた本、ネオ・ナチ組織が狙う日記。稀覯本に隠された物語と謎を読み解く書物狩人に、その遂行を妨げる不倶戴天の敵が現れる。

著者等紹介

赤城毅[アカギツヨシ]
1961年、東京都生まれ。98年、『魔大陸の鷹』(三部作)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ntahima

34
違和感の正体や?主人公の慇懃無礼な話し方が癇に障るのか、或いは殆ど危機にも陥らない完全無欠さに抵抗を感じるのか…『書物シリーズ』を3冊目読んで今更ながらやっと気がついた。ここに登場するのは、題名から私が勝手に思い込んでいた物語を綴った書籍ではなく、本の形に製本された歴史的記録文章なのである。著者の専門がドイツ近代史であることを考えれば充分は理解できる。近代裏面史として読むべきか?個人的には紀田順一郎『古本屋探偵の事件簿』、出久根達郎 『古本綺譚』、梶山季之『せどり男爵数奇譚』等、本と読み手の愛憎劇が好み。2011/07/31

kochi

20
社会に重大な影響を与えかねない書物に関して、依頼があればどのような手段を用いても入手等を請け負う書物狩人。その第一人者たる銀髪の東洋人「ル・シャスール」の活躍を描くシリーズ。著者、赤城毅は、『独ソ戦』の大木毅さんのフィクション向けのペンネームで、エンタメとはいえ舞台背景である世界情勢についてはしっかりとしているようで、参考文献のリストとあとがき記載のエピソードでファンになる。4篇のうち現在進行形はどれ?とのあとがきでの問いに、本気に調べることになり、現代史の勉強にもなってお得。(まだ答えには未達だが)2022/04/28

藤月はな(灯れ松明の火)

19
今回も素晴らしき書物話を堪能させて戴きました。国は今の地位を確定するためならどんなに汚い手を使っても書物を処分することや資料から自分の都合のいいように改変し、いけしゃあしゃあと誤った知識を発表する下種は個人的には大嫌いですから書物狩人のしっぺ返しには胸がすっとしました。不倶戴天の宿敵も気になって仕方ありません。前巻とイラストを担当してらっしゃるウスダヒロさんのタッチが違うように見えるのはコンテで書いたように見えるためなのでしょうか?2011/04/28

こめっこ

15
書物狩人3冊目。今回も短編集で面白く読めました。ル・シャスールはあいかわらず最強です。ピンチに陥ったところ、読んでみたい。世界を揺るがすような本、私たちの世界にもあるんでしょうね。見てみたい気がする。次は長編みたいなので楽しみです。2014/07/15

ちゃちゃ

13
前から気になっていたのですが,「クイナのいない浜辺」が直球ストライクゾーンだったので,もっと早く読めばよかったと後悔。でも,第三弾だったんですね。順番が全然分からん。8冊出ているということだったけど,図書館にそんなにあったかな?心配。「偉そうな謎の東洋人」のこれからの活躍が気になります。宿敵を倒さなければならないという理由は・・・?2014/02/16

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