内容説明
小学校六年生の陽太と、一風変わった叔父・夜之介。「東京駅」が大改築されることを知り、夏休みの自由研究のテーマに選んだ二人は、駅構内にある幻の霊安室で、血まみれの切断死体を発見してしまう。さらに、宿泊していたステーション・ホテルの一室でも、奇妙な密室事件が!迷宮のごとき東京駅に潜んでいるものは、一体何なのか!?不気味な事件の真相とは…。
著者等紹介
山口雅也[ヤマグチマサヤ]
横須賀市生まれ。1989年『生ける屍の死』でデビュー。同作で「このミステリーがすごい!」の1990年から2000年の10年間でナンバー1に選ばれた。’95年『日本殺人事件』で第48回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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九頭
3
「吸血鬼」の使い方が、たとえ子供向けミステリだとしても少々ズルいと思わなくはないけれど、そこからのロジック展開は良い感じ。また、東京駅の秘密を探る件はワクワク出来たし、夜之介や津部さんの感傷は年をとってみて初めて分かるものがある気がして、冒険小説としてみた時には好きです。2013/05/15
taksw
2
秘密の通路なんてわくわくしますね。本格推理だと思って読み始めたのですが、途中から冒険小説に。たまにはこういうのもいいなと思いました。2012/06/12
水月
1
子どもと子どもの心をもった大人への小説。読みやすい文体で、関係なさそうな事が意外に深い意味を持っていたりして整合性は取れている。純粋な推理小説と思って読んではいけない。中盤からいっきにファンタジーな世界観に突入。密室トリックについてはあれはどうみても反則。まぁでもかなり楽しく読めた。☆42014/11/20
ronny
1
「大人向けのジュブナイル」って感じかな。矛盾してますが(笑)。東京駅の知られざる秘密の通路。読んでてワクワクしました。現代の吸血鬼も楽じゃないんだな。吸血鬼ギルドの存在とか発想が面白い。実際に子供が読んだらどう感じるかはわかりませんが、「かつて子供だった大人」の自分は十分に楽しめました。ラストの冬のコウモリに、心が温かくなりました。2010/06/10
ピコ
0
方向音痴なもので平面図がついていて良かった…。2014/03/15