内容説明
気力というものを、私は認識できない。危険を避け、頑張らなくても生きてこられる最適の道を吟味するのが私の人生だったのだ―すべてにおいてエネルギィが足りない青年・高橋が就職した銀河不動産。そこを訪れるのは、奇妙な要望を持ったお客ばかり。彼らに家を紹介するうちに、彼自身が不思議な家に住むことになり…。
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
1957年愛知県生まれ。工学博士。某国立大学の工学部助教授の傍ら1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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emi
27
わらしべ長者的ストーリー。ミステリではないのでご注意を。気力を認識できないほど、すべてにおいてエネルギィが足りない青年。彼の就職した銀河不動産にやってくるのは変わった要望を持つお客ばかり。彼自身も不思議な家に住むことになるのですが…。こういうエネルギィ不足な人が実際多いのか私にはわからないんですが、彼の実に流されて生きていく姿になんとなく嫌いじゃないなと思いました(これはたぶんマイナな意見?)。結構鈍感な人は幸運にも気づきにくい反面、不幸にも気づきにくい。これはこれで一つのハッピーの形かな。2015/01/10
みるくたると
5
☆4 何だかんだで羨ましい人生ですこと。就いた職業で運命は変わるものですよね。羨ましい。私もある職場で人生変わったな〜。思いっきりマイナス方面に…ゴニョゴニョ…。2012/07/09
あんぬ
4
再読。おもしろかった(*´艸`*)あるきっかけから個性的な家を借りることになった主人公と、それを取り巻いていく人々のお話し。さらに、その主人公の周りの人もみんな個性的。池谷さんの高齢者向けアミューズメントパーク、実際に作ったら絶対はやるでしょ。誰か造らないかな笑。個人的には最後のオチの部分が好き。2015/12/12
つむじ
4
推理物ではない。 すべてにおいてエネルギーが足りない、気力の無い・高橋。ようやく大学を卒業したが、就職先は「銀河不動産」しかなかった。そこを訪れるのは、奇妙な要望を持ったお客ばかり。彼らに家を紹介するうちに、彼自身が不思議な家に住むことになり…。 高橋氏の周りの奇妙で、でも魅力的な人々。不思議な物語。サクサク読めて、とっても面白かった2013/08/23
ゆり
4
最初はちょっと冴えない感じの主人公が、いろんな人と出会って、世界がどんどん広がっていく様子がほんわかした雰囲気で伝わってきます。読み終わってから表紙の絵を見るとキャラにピッタリ。どの人かすぐに検討がついてまた面白かった。ラストもばっちり好みな感じです。2012/05/16
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