講談社ノベルス<br> 密室(ひめむろ)の如き籠るもの

講談社ノベルス
密室(ひめむろ)の如き籠るもの

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  • サイズ 新書判/ページ数 345p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061826410
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

猪丸家に突然、謎の女が現れる。その名は、葦子。狐狗狸さんのお告げを伝える彼女が後妻に来てから、何かがおかしい…。そんなある日、屋敷の二階で密室殺人が起きた。惨事の元凶は狐狗狸さんなのか、はたまた…。旧家をおそった凄惨な事件を、刀城言耶が解明する(「密室の如き籠るもの」)。表題作ほか、全4編収録。シリーズ最新作。

著者等紹介

三津田信三[ミツダシンゾウ]
編集者を経て2001年『ホラー作家の棲む家』(講談社ノベルス、『忌館』と改題し講談社文庫に収録)で作家デビュー。本格ミステリとホラーを融合させた独自の世界観で読者を魅了する。ミステリランキングなどでも常に上位に入り、いま最も注目を集める作家である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オーウェン

56
刀城言耶シリーズ初の短編集。「首切の如き裂くもの」 行き止まりの路地で喉を切り裂く連続事件。二度目の事件の際に目撃された人魂。その共通点とは何か。「迷家の如き動くもの」山を歩く薬売り達が目撃した家の消失。言耶が解き明かす謎と、意外な犯人の正体。「隙魔の如き覗くもの」 隙間からのぞいた不思議な光景。それによって学校で起こる殺人。目撃者を隙間にするという意外さは驚く。 「密室の如き籠るもの」 表題作だが、短編というより中編ぐらいのボリューム。言耶が解説する密室講義が圧巻で、犯人も二転三転する仕掛けで見せる。2022/11/16

とくけんちょ

52
短編も面白いが、刀城言耶シリーズの真骨頂は、やはり長編なんだよなと再認識。最後の密室の如き・・・は、ちょいと長めでシリーズ独特の魅力を味わえる。自身の推理を否定することを繰り返し、どんどんと考察を重ねて真相に近づく、このプロセスが魅力。そして、最後に怪異の余地を残す。ただ短編ならではの筆者の実力を十分に感じることのできる短編集ではある。次は長編を読み返そう。2022/06/03

*maru*

42
刀城言耶シリーズ初短編集(全4話)短編3+中編1。薄暗い路地で女性の喉を裂く忌むべきモノ。独りでに動く忌むべき家。隙間の先に見える忌むべき光景。邪な闇が籠る忌むべき蔵座敷。怪異と血生臭い事件。それぞれの物語でこの怪異がミスディレクションとなり、そして重要なガジェットとなり、驚嘆の結末を迎える見事な構成。首切と迷家は然り気無い伏線が、唯一の中編作品の表題作は密室講義を経て最終局面への流れがそれぞれ巧い。背徳的、幻想的、リアリティ、そのバランスが絶妙な『隙魔の如き覗くもの』がお気に入り。隙魔って響きが、もう。2018/04/08

かもい

23
短編3+中編1からなる刀城言耶シリーズ五作目。短編三本では迷い家が面白かったが短さゆえにやはり物足りない、というか神出鬼没すぎw迷探偵ぶりを発揮していて魅力的なのは中編の表題作。質屋、狐狗狸さんに忌み箱と雰囲気は満点。推理はあっさりしているものの、ラストでのぶち壊しからの最後の一行はゾゾーーッとさせてくれました。あれやこれや結局なんだったの…と言う投げっぱなし感が雰囲気を増長していてまた良し。2015/03/23

眠る山猫屋

21
刀城言耶が辿る四つの奇談。凄惨な事件の数々を曖昧に解決していくスタンスがいい。個人的には『迷家の如き動くもの』のとぼけた登場っぷりが良いなぁ。長編に較べてあっさり、たまにはこんなテイストもありか w2011/09/18

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