内容説明
三年前の事件を解決するためにここに来た―。その言葉を最後に、宇宙に浮かぶホテルの一室で一人の名探偵が謎の死を遂げた…。本人しか開閉できないＤＮＡロック式の扉で閉ざされた部屋は、完膚無きまでの密室。三年前の時間旅行中に起きた密室殺人との関係とは！？英国の警視と日本の刑事が事件に挑む。
著者等紹介
佐飛通俊［サビミチトシ］
１９６０年（昭和３５）３月７日、福井生まれ。中央大文学部哲学科卒。９１年「静かなるシステム」で群像新人文学賞評論部門優秀作受賞。スポーツニッポン新聞社勤務（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
背表紙裏
3
非常に凝ったデコレーションケーキだが、中身は苺のみというようなシンプルな味わいの作品。宇宙ホテルに、時間旅行、殺された名探偵に、復活する殺人鬼などあまりに多彩な要素をつぎ込んでいるが、トリックやロジックは至って簡素。決して不出来ではないので、作品としては完成されているが、広げた風呂敷が宇宙サイズなのは逆にすごい。犯人の逮捕逃れのやり方も中々面白いので、アイデアとしては一目おける作品。2010/11/19
二分五厘
0
2006.3.18
はすま
0
宇宙ステーションホテルの部屋設定があまり生かされていなかった感じがあったが、1980年の密室やDNAロック密室のトリックは、このくらいの解りやすさが丁度良いと思う。 もう少し登場人物のメリハリがあったら良かったと思う。2012/12/13
みい⇔みさまる＠この世の悪であれ
0
☆×4.0…一見するとどこかで見たことのある名前が出てきたり、登場人物に人類じゃないものが含まれていたりとキワモノの要素がかなり出てきます。だけれども正直真相部を見ればそんなにたいしたことはないと思えるはず。ただし、びっくりするようなトリックは使われていますけどね。タイムスリップの世界での殺人なんかもあったりと新鮮な要素は十分。エピローグもわかる人には｢ああ!｣といえるかと思いますよ。2010/08/22
