講談社ノベルス
13人目の探偵士

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  • サイズ 新書判/ページ数 299p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061822627
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

奇妙な童謡どおりに探偵ばかり次々襲う殺人鬼“猫”による残忍で狡猾な事件。密室の中には喉を切られた偉大な探偵皇と記憶喪失の男。血文字の伝言は何を語る?現場から消えた謎の凶器とは。ミッシング・リンクの連続殺人、アリバイ崩し、探偵士とパンク刑事たちによる推理合戦。ここにミステリのすべてがある。

著者等紹介

山口雅也[ヤマグチマサヤ]
1989年『生ける屍の死』で、作家デビュー。1994年に刊行された短編集『ミステリーズ』は、「このミステリーがすごい!」国内部門第一位に選ばれる。つづいて、『日本殺人事件』で第48回日本推理作家協会賞を受賞する。デビュー以来、本格ミステリへの愛情は変わることなく、新たな可能性に挑み続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雪紫

19
再読。ミステリに淫した快作にして怪作。記憶喪失の語り手を助けるため、探偵役を選べてそれぞれらしいアプローチで真相に迫る様が楽しい。真相を覚えていてもダイイングメッセージの真実と一緒に犯人が明かされる演出は最高で伏線も良い味。やっぱりゲームブックも読んでみたいな。2019/11/04

ステビア

16
もともとはゲーム・ブックだったものを小説に再構成した作品。なかなか面白かった。オチも秀逸。2015/08/13

りんご

10
作品全体の大いなる仕掛けとトリック自体は非常に面白かった。ゲームブックなんて子供の時以来に読んだけれど、別ルートの結末も見られるお得感が味わえていい。別ルートを経験した後に、主人公が本来のルートに戻ってくる描写も、ミステリアスで雰囲気がでていた。しかし肝心の三人の探偵が導き出す推理が大雑把でいただけない。多重解決ものを期待していたのだけれど、あまりそういう感じではない。ただ粗いところもあるけれど、心惹かれる作品。2022/11/07

やまだん

6
主人公は記憶喪失になり死体と一緒に密室で倒れているところから始まる。主人公が謎の連続殺人犯キャットなのか。それともキャットの罠にはめられたのか。密室殺人,ダイイングメッセージ,ハードボイルド探偵など,さまざまなミステリ要素が詰められた作品。もともとゲームブックだった作品であり,3人の探偵による捜査の様子が描かれたり,ゲームブックのゲームオーバーの場面なども描かれる。それら上手くまとめる手腕はさすが山口雅也という感じ。ただし,もとがゲームブックということもあって,個々のトリックがやや陳腐なのが難点(55点)2018/09/09

longscale

3
英米ミステリーのパロディが満載だった。歳を取ってから本格推理を読み始めたので、結構わかるのが感慨深い。とはいえ、懐古趣味に終始しているわけではなく、著者はあくまで現代からの冷徹な視点?に立っている。好きなものを客観視できる感性には思わず安心してしまった。反則技のオチもむしろ好ましい……。残念だったのは、複数の展開を描くゲームブックという形式を採るため、ページ数に比して物語が短い点。推理を競うことになる三人の名探偵に、もったいぶる時間が与えられていない。最初の御大はともかくとして、バーロウは全然らしくない。2018/10/31

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