講談社ノベルス
QED 式の密室

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  • サイズ 新書判/ページ数 137p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061822290
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

密室で、遺体となって見つかった「陰陽師の末裔」。“式神”を信じる孫の弓削和哉は他殺説を唱えるが…。果たして、崇の推理は事件を謎解くばかりか、時空を超えて“安倍晴明伝説”の闇を照らし、“式神”の真を射貫き、さらには“鬼の起源”までをも炙り出す。これぞ、紛うことなきQED。

著者等紹介

高田崇史[タカダタカフミ]
昭和33年東京都生まれ。明治薬科大学卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えみ

54
QEDシリーズ5作目。今回は安倍晴明伝説と式神!一体どんな秘密が?この歴史にどんな解釈ができる?毎度のことながら蘊蓄を含む知識の深さに驚かされる。過去に祖父母が特殊な条件で亡くなったという弓削の話を聞いた大学時代の桑原崇。彼は「死体発見時の現場は密室状態だったが、自殺じゃない!」と言い張る弓削の話を聞いて事件の真相を暴きだす。果たして自殺か事故か殺人事件か。大学時代から揺るぎない知識と類稀なる推理力を持っていたのかと新たな顔のタタルが見られてよかった!陰陽師は全く知らない世界ではなかったので面白く読めた。2022/05/05

とも

37
★★★☆ページ数が少ない分 内容に広がりもなく、あくまで式神とそれを操る陰陽道にしぼられている。その式神とはなんなのか、それを操る陰陽師とはどのような存在であったのか。昨今ではメジャーとなった安倍晴明の突飛的な面ではなくリアルな検証がなされて楽しめる作品に仕上がっている。2018/01/07

しいらかんす

25
【メフィスト賞作家特別書き下ろし作品】今回のタタルさんの薀蓄ターゲットは【安倍晴明伝説】。鬼の起源,式神の正体を紐解いていく。が,奈々ちゃんのような理解力と記憶力が無い私は読み終わってから,「あれ?で,結局事件はなんだっけ?」と不甲斐ない読了感を味わうことに。大学で民俗学やってたくせしてこの読解力の無さが悔やまれる。密室を題材にメフィスト作家達による競作だそうで。他の作品も非常に気になるところ。2018/01/06

那由多

19
いつもよりページ数が少ない。安倍晴明が使役していた式神をタタルが読み解く。夢枕獏の幽玄な雰囲気が覆る、式の解釈。なるほど、この説明ならば晴明の伝説にすべての理由が付けられる。何より怖いのは人間、というスタンスの岡野玲子版陰陽師に近い。2018/10/01

雪紫

14
「平安ロマンチカ」の影響で再読。式神は覚えてたけど密室トリックは忘却。なので密室の真相を知ってからタタルさんの解釈を事件に重ね合わせてみるとヒヤリとするものが・・・。2019/05/11

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