内容説明
巨大化した死蜘蛛が支配する二十五世紀の地球。覚醒した少年ナイアルは、蜘蛛に隷属することを拒み、「神秘のデルタ」へと旅立つ。そこは、獰猛な植物たちが血で血を洗う危険なエリアだった。学び、悟り、ナイアルは、過去に人類が到達し得なかった高みへと昇りつめる。コリン・ウィルソンの思想の核となる部分がすべて入った『スパイダー・ワールド』サーガ、第二巻。ナイアルの冒険の結末が終に明らかに。
著者等紹介
ウィルソン,コリン[ウィルソン,コリン][Wilson,Colin]
1931年、イギリスのレスターに生まれる。16歳で学校を離れ、独学で書き上げた、画期的な文学評論書『アウトサイダー』がゴランツ社から刊行されると、一躍文壇の寵児となり、「怒れる若者たち」の代表旗手と名指された。その著作の領域は、哲学・心理学・性理論・犯罪学・オカルト・文学論から、SF・犯罪小説にまでわたる。全著書数は百冊を超え、世界四十ヵ国語以上に翻訳され、日本語にもその著書の大半が訳出されている。近年はカルト教団に関する研究や、アトランティスの古代文明の謎を追った著書を刊行し、全世界に広汎な読者を持つ、世界的作家である
小森健太朗[コモリケンタロウ]
1965年大阪生まれ。1982年『ローウェル城の密室』が最年少で江戸川乱歩賞の最終候補となる。1994年『コミケ殺人事件』(現・ハルキ文庫)で作家デビュー。現在まで9作の長編ミステリ小説を刊行している
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感想・レビュー
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いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】
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**クトゥルー・第2巻**人類がその頂点を追われて久しい25世紀。そして人類に替わり君臨した知性を持ち、心を読む恐るべき"巨大蜘蛛"。彼らに隷属し食糧にされることを拒んだ少年ナイアルは、≪神秘のデルタ≫へと旅立つ。そこに希望があることを信じて!――世界設定が秀逸なファンタジー第二巻!人類が食糧兼奴隷に成下がった世界の過酷なサバイバルもそうだが、著者の持ち味である、人間の内面性や思想観がいかんなく発揮されている。ただ蜘蛛を倒して万々歳という物語ではない!深い哲学的視野を持った作品。良書です。2013/05/02
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- 和書
- 古墳時代の生産と流通