内容説明
14歳のとき両親殺害の罪に問われ、外界との交流を拒んで孤島の研究施設に閉じこもった天才工学博士、真賀田四季。教え子の西之園萌絵とともに、島を訪ねたN大学工学部助教授、犀川創平は一週間、外部との交信を断っていた博士の部屋に入ろうとした。その瞬間、進み出てきたのはウェディングドレスを着た女の死体。そして、部屋に残されていたコンピュータのディスプレイに記されていたのは「すべてがFになる」という意味不明の言葉だった。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨミー
72
タイトルと皆さんのコメントに惹かれて、図書館で2ヶ月前から予約して、やっと読むことができました。ドラマもちょうど始まる時期に重なり、最初の二章を読んで話の理解度を高めようとドラマの一話を観たが、内容が違うものでした。それからは本に集中してどんどん犀川と萌絵ちゃんを中心としたミステリーにのめり込んでいきました。この小説が20年近く前のものとは思ってませんでした。謎解きですべてがFになるに納得し、スッキリした。面白かったので、シリーズ追っていきたいです。2014/11/08
万葉語り
69
Fってそういう意味なのか。文系の私にはとても思いつかないトリックで、分かった後もわかったようなわからないような、もやっと感が残る。ストーリーは何となく金田一少年の事件簿みたいで、絵が浮かぶ。浮世離れした西之園萌絵と工学部教授犀川創平のコンビが今後どう関係を発展させていくのか興味深い。そしてシリーズものなようなので、ラストに出てきたあの人がまたどこかで出てくるのかも興味深い。2015/04/05
KAKAPO
68
著者の本は『自由をつくる自在に生きる』『自分探しと楽しさについて』『孤独の価値』と新書しか読んだことがなかった。最近『作家の収支』を読了し、小説も読んでみたくなったので、先ず『すべてがFになる』を選んだ。小説は作家のスタイルに慣れないと十分に堪能できないところがあると思うのだが、残念ながら今回は十分に堪能できたとは言えなかった。森さん自身がモデルになっていると思われる犀川と萌絵が、森さんが助教授時代に学生の質問に答えることから得たアイディアで紡がれた思われるストーリーの中で謎を解明しようとする。2015/12/12
サラダ
58
ドラマの影響を受けて手に取る。初森さん作品。この作品が20年以上前とは驚き!理系色の濃いTHE推理小説という感じですね。今でも鮮やかに読めますが、回転よく読んでいかないとついていけません。読了後、頭が良くなった気になりました。あくまで気ですが(笑)。皆さんのレビューを見ると犀川先生ファンが多いですが、確かに気になる存在ですね。まだまだ続くシリーズ読んでいきたいです。2014/12/11
ぽぽ♪
52
読んですぐに話に引き込まれました。相変わらずの理系ですが、それもあまり気にならなかったです。意外な犯人と結末で、読了後スッキリって感じにはなれませんが、面白かったです。この話をドラマにするのって難しそう…2014/10/14
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- 和書
- 星をつける女 角川文庫