内容説明
シルクロード博にわく奈良で、東京から来た老人が変死した。鹿に襲われたのである。だが狂乱地価のおかげで、老人の残した資産は15億円といわれ、その遺産をめぐって殺人が起こる。警視庁“独立捜査班”高月圭一が見破った、前代未聞のトリックと鉄壁のアリバイ。緻密な仕掛けで読者に挑む傑作長編ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たかだい
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犬や鼠を利用した殺人トリックは何かの作品で見聞きした記憶があり、今回は鹿を利用した殺人トリックという事で興味を持った作品 前提として「鹿が多く集まる地域」「何度も入退院を繰り返して心臓が限界寸前の老人(被害者)」「幼少期の強烈なトラウマ」という特異な下地があって初めて成立する可能性があるトリックで、そこに確実性や現実性はない しかし、作者自身が検証して可能性を見出した上で書かれている事もあって、単なる机上の空論とも言い難い絶妙な塩梅 その辺の創作姿勢は大変結構で、意外と楽しめた一作でした2025/07/13
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