講談社学術文庫
みちの辺の花

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  • サイズ 文庫判/ページ数 208p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061597822
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0171

出版社内容情報

カラー版 花への恋情あふれる画文集

春、夏、秋、冬、日本の四季のうつろいを彩る花々、
みちの辺でふと出会う野の花、山の花。蕗の薹(ふきのとう)、蛍袋、藤袴、吾亦紅(われもこう)など可憐に咲く草の花。山茱萸(さんしゅゆ)、梅花空木(ばいかうつぎ)、黒芽柳など野趣に富む木の花。季ごとに届けられる花を美しい色彩で詩情豊かに描き、また、愛する花へのあふれる思いを綿々と綴ってゆく。身近で秘やかに咲く花への恋情こもる画文集。

山野の路傍にこの花を見つけて、「しばらく」と声をかけても、しょんぼりうつむいてだまっている。思いのほか無愛想だから、長く立ちどまって見とれるほど気を惹かない。名のおかげで、ずいぶん得をしている。一抹の幼ごころをよみがえらせ、ほんの一時にせよ、人をいわば詩人に変える魔法が、ほたるぶくろという呼び名にはひそんでいる。――<本書「蛍袋」より>


季のめぐり 1
 <春> 水仙(すいせん)
       黒芽柳(くろめやなぎ)
       蕗の薹(ふきのとう)
       太郎冠者(たろうかじゃ)
 <夏> 菖蒲(あやめ) 杜若(かきつばた)
       宝鐸草(ほうちゃくそう)
 <秋> 撫子(なでしこ)
       節黒仙翁(ふしぐろせんのう) 時鳥草(ほととぎす)
       三葉木通(みつばあけび)
       嵯峨菊(さがぎく)
 <冬> 金盞花(きんせんか)
       千両(せんりょう)
季のめぐり 2
 <春> 山茱萸(さんしゅゆ)
       接骨木(にわとこ)
       桃(もも)
       山査子(さんざし)
 <夏> 鈴蘭(すずらん)
       梅花空木(ばいかうつぎ)
       蛍袋(ほたるぶくろ)
 <秋> 吾亦紅(われもこう)
       葛(くず)
       藤袴(ふじばかま)
 <冬> 寒菊(かんぎく)
       茅(ちがや) 朮(おけら)


杉本 秀太郎[スギモト ヒデタロウ]
著・文・その他

安野 光雅[アンノ ミツマサ]
著・文・その他

内容説明

春、夏、秋、冬、日本の四季のうつろいを彩る花々、みちの辺でふと出会う野の花、山の花。蕗の薹、蛍袋、藤袴、吾亦紅など可憐に咲く草の花。山茱萸、梅花空木、黒芽柳など野趣に富む木の花。季ごとに届けられる花を美しい色彩で詩情豊かに描き、また、愛する花へのあふれる思いを綿々と綴ってゆく。身近で秘やかに咲く花への恋情こもる画文集。カラー版。

目次

李のめぐり1(水仙;黒芽柳;蕗の薹;太郎冠者;菖蒲・杜若 ほか)
季のめぐり2(山茱萸;接骨木;桃;山査子;鈴蘭 ほか)

著者等紹介

杉本秀太郎[スギモトヒデタロウ]
1931年京都府生まれ。京都大学文学部仏文科卒業。国際日本文化研究センター名誉教授。日本芸術院会員

安野光雅[アンノミツマサ]
1926年島根県生まれ。画家。芸術選奨文部大臣新人賞、国際アンデルセン賞受賞、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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翔亀

44
希少な存在となった「文人」の一人でないかと随分前から気になっていたが一冊も目を通すことなく過ぎ、追悼の読書となってしまった。亡くなる前に「戦争と平和」を読んでいたと聞き、ふと思い出して手に取った。花に関する薀蓄を傾けるような雑学集とは対極にある、花を契機に心に浮かんだよしなしごとをそこはかとなく書きつくれば、を地で行っている。花という”自然”が(品種改良のような人間の自然に対する改変・征服ではなく)、自然に咲いた(自生した)花が、自然に人間と一体化してきた。そういう文化としての自然の伝統の上に本書がある。2016/02/20

双海(ふたみ)

7
野花に恋をして…。2013/12/07

野楽

0
のんびり読みたい様々な野辺の花にまつわるエッセイと折々の草木樹の花。2012/02/01

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