講談社学術文庫
東洋のこころ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061597419
  • NDC分類 120
  • Cコード C0110

出版社内容情報

神・理法・慈悲・倫理・人間関係・国家……
東洋の伝統的思想を振り返る

現代人を心の荒廃から救うには、拠って立つ精神生活の基盤を省みることこそが肝要である。それはすなわち、東洋の伝統的思想に立ち返ることである。神観、理法、倫理、宗教、国家、人間関係等の主題のもと、インドを中心に中国、朝鮮、日本等の思想を渉猟し、西洋との比較思想的観点を踏まえつつ、碩学が平易な語り口で縦横に説く「東洋のこころ」。

第1章 神々と人間
第2章 一なるものを求めて
第3章 理法の普遍性
第4章 慈悲
第5章 生きる倫理
第6章 人間関係と相互扶助
第7章 普遍的国家の理想
第8章 大乗仏教の精神
第9章 合理主義の哲学
第10章 インドの論理思想
第11章 人間のうちに
第12章 差別対立を超えて
第13章 世界国家の理想


中村 元[ナカムラ ハジメ]
著・文・その他

内容説明

現代人を心の荒廃から救うには、拠って立つ精神生活の基盤を省みることこそが肝要である。それはすなわち、東洋の伝統的思想に立ち返ることである。神観、理法、倫理、宗教、国家、人間関係等の主題のもと、インドを中心に中国、朝鮮、日本等の思想を渉猟し、西洋との比較思想的観点を踏まえつつ、碩学が平易な語り口で縦横に説く「東洋のこころ」。

目次

神々と人間
一なるものを求めて
理法の普遍性
慈悲
生きる倫理
人間関係と相互扶助
普遍的国家の理想
大乗仏教の精神
合理主義の哲学
インドの論理思想
人間のうちに
差別対立を超えて
世界国家の理想

著者等紹介

中村元[ナカムラハジメ]
1912年、島根県松江市生まれ。東京帝国大学印度哲学梵文学科卒業。1954年から73年まで、東京大学教授を務めた。専攻はインド哲学・仏教学。文化勲章受章。1999年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

6
冷戦体制が揺らぎ、ゴルバチョフがソ連書記長に就任する前年、人類なる概念と普遍的国家なる理念を巡って、古代インドから存在するアジアのコスモポリタニズム思想を紹介する著者は、冷戦崩壊が国家の枠を超える何かをもたらすなら、従来の西洋的な個を基点とした愛の概念を、個を関係の網の目の結び目とするような東洋の慈悲へと転換するにはどうすべきか、と歴史に問いかける。本書は、仏陀が言語を超える悟り体験で得た般若と慈悲の考えから、言語で作られた国家を超える理念を掲げる東洋の政治思想運動を、主にインドを中心に近代まで辿り直す。2021/03/31

大道寺

6
私は本書を読んで初めて「インド人は普通は世俗の人の墓をつくらない」ということを知った。川に流すのは信心深い一部の人だけかと勝手に思ってたよ。墓を作るのは世界共通という思い込みがあったようだ。本書は昭和59年の「NHK市民大学」が基になっており、インド哲学や仏教学を知らない人でも「東洋のこころ」(著者の専門がインドと仏教なのでインドと仏教中心)に親しめるようになっている。逆にもう著者の本を何冊か読んでいる人には軽すぎるかもしれない。それでも墓の件を始めとして私も色々と初めて知ったことがあった。気軽にどうぞ。2012/06/26

しおり

3
東洋の思想について主に仏教の目線から書かれた本。古代インドの思想が多く語られ周辺国への与えた影響などもわかって古代インドの影響力を知ることができた。聞きなれない単語が多かったのと世界史を真面目にやっていなかったせいで思想の変遷を立体的に見れなかった。唯一の神がいて多神教も一神教も結局は同じ神を信仰しているのだと考えていたのには驚いた。仏教的な正しい禁欲的な生活は今の欲望を肯定する資本主義とは相いれないなと思った。実践を重視して「神聖」を否定したり、何よりもまず「愛」を説いたりと懐の深さを感じた。2019/12/09

マウンテンゴリラ

2
東洋における文明の発祥地であるインドと中国は、思想的にも東洋のこころの発祥地であるということを丁寧に解き明かしてくれている。大学者でありながらというか、それゆえにというべきか、威厳を前面に出さず、語りかけるような柔らかい文章で、自然ににじみ出てくるような威厳を著者および本書の内容に感じさせられた。最終章にもっとも感銘を受けたが、世界国家、世界宗教というものは、違いを無理に解消しようとする姿勢からは不可能のように思えるが、違いを認め合う愛によって可能であるかもしれないと感じた。2014/07/16

MIZUHITO

2
一口に「東洋のこころ」と言っても、東洋は広く、その歴史は古い。そのため種々の思想の細部はおろか全体像すら見渡すことは困難である。しかし、『唯一なるものを賢き人々は種々に呼びなす』という古代インドの聖典の言葉が示すように、東洋の思想には通底した表情、慈悲と諦観が入り混じった穏やかな眼差しがある。これは人の悲しみや苦しみに共鳴して鳴り出す弦のようなものであって、東洋に生きる僕達の命脈にも確かに繋がっている。その繊細な音色に耳を傾けるには、現代日本は少し騒がし過ぎるかもしれないけれど。

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