内容説明
私たちの体内の血液はどのように流れているのか。広汎な解剖学的探索と精密な実験によって、血液は血管の中を絶えず循環している事実を発見、今では自明とされる血液循環説が確立した。科学革命の先鞭をつけ、近代医学への道筋を開いたハーヴィの名著のラテン語からの画期的な新訳。著者略伝、心臓血管系理解への便覧、詳細な解説付。
目次
ここでは、心臓と動脈の動きとその用途に関するこれまでの書物の記載が確かでないことを示す
著者がこの本を書くように動かされた理由
生体解剖では心臓の動きはどう見えるか
生体解剖では動脈の動きはどう見えるか
生体解剖では心臓と心房の動きはどう見えるか
心臓の動きの作用と機能
血液はどんな経路を通って大静脈から動脈へ運ばれるか、つまり右心室から左心室へ運ばれる経路は何か
血液は右心室を出て肺の実質に入り、そこを過ぎてから肺静脈を通って左心室に入る
心臓を通り静脈から動脈に移る血液の量について、ならびに血液の循環運動について
第一命題の証明から血液循環の存在が確認される〔ほか〕
著者等紹介
ハーヴィ,ウィリアム[ハーヴィ,ウィリアム][Harvey,William]
1578~1657。イギリスの医師、解剖学者、生理学者。ロンドンで開業。王立ロンドン内科医師協会のラムリ講座担任教授。王室侍医
岩間吉也[イワマキチヤ]
1919年、仙台市生まれ。東北大学医学部卒業。金沢大学、大阪大学各医学部教授を歴任。大阪大学名誉教授。生理学専攻
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