内容説明
孔子とその門人の言行録から成る『論語』は私たちの生き方の原点を見つめた思索の宝庫であり、人間性を磨く叡智が凝縮した永遠の古典でもある。読めば読むほど胸に深く沁み込む簡潔な言葉の数々。儒教学の第一人者の意欲的で懇切丁寧な注釈と、孔子が現前し、今にも語り出すかのような臨場感ある現代語訳。『論語』がもつ溢れる魅力と豊かな精神が一段と輝く。
目次
学而 第一
為政 第二
八〓 第三
里仁 第四
公冶長 第五
雍也 第六
述而 第七
泰伯 第八
子罕 第九
郷党 第十〔ほか〕
著者等紹介
加地伸行［カジノブユキ］
１９３６年、大阪生まれ。京都大学文学部卒業。専攻は中国哲学史。大阪大学名誉教授。現在、同志社大学専任フェロー。文学博士
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感想・レビュー
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おとん707
8
原文、書き下し分、現代語訳から成っているが原文はお手上げ。書き下し分と現代語訳を読んだが書き下し分も私には理解不能。結局現代語訳に頼ることとなった。全編孔子の教訓かと思っていたがそうではなく、日々の会話や弟子の質問への回答や弟子の回想が記録されている。なのでただの愚痴や人物批判もあり、その意味では親しみを感じる。肝心の教訓も解釈は色々あるようで、ものによっては解釈で意味がまるで変わるようなので単純にありがたがっていてもいけないようだ。有名な「牛刀をもって鶏 を割く」は冗談で言ったことだと初めて知った。2021/05/04
夢の人
4
金言名句ばかり。さすが東アジアにおける最高の古典と言われるだけあります。しかし、孔子の言う君子(教養人)になるにはなかなか難しいでしょうね。2018/06/30
後藤
1
「子曰」で有名な論語。大昔に書かれた書物ではあるが、今の世の中にも通じるようなことが書かれている。アジア最高の古典と言われる理由がわかる。 孔子は礼儀を重んじる人物だという印象。 図書館で借りてみたが、買って何度も読み込んだ方が定着するかも。2022/08/13
armerhund
1
孔子の言葉はきわめて人間的だ。徒に高遠な理想を打ち立てるのではなく、人間らしい感情を吐露し、無知を告白する。それでいて学び続けようとする姿勢は非常に好感が持てる。その意味で、現代でも学ぶべきことはたしかにある。 とはいえ学ぶべきは、人間関係・日常生活における「心構え」のレベルに留まると思う。少なくとも知的な面白みはあまりなかった。大学、中庸、孟子などを読むと見方が変わるのだろうか。 訳そのものは素晴らしいと思う。論語をここまで生き生きと訳した訳者の業績は認めなければならない。2015/04/16
epitaph3
1
必読。訳がよい。 わかりやすい。 君子＝教養人 小人＝知識人 自分はわかりやすいと思う。 そして解説。 これがすごく詳しい。 図や絵も多くて、イメージしやすい。 2008/11/08
