内容説明
二・二六事件、戦争、新憲法発布、東京オリンピック等、昭和天皇は歴史の重要な局面の数々に立ち会ってきた。天皇の語録は昭和史の貴重な証言であり、そのまま昭和史の克明な記録ともなっている。践祚の勅語から日航機墜落事故への感想まで、史上最長となった在位期間中の天皇発言に、周辺事情を伝える新聞記事等を添えて綴った臨場感あふれる語録集。
目次
昭和一~九年(践祚;第二次山東出兵 ほか)+昭和十~十五年(天皇機関説;“北支事変” ほか)
昭和十六~十七年(北部仏印駐屯;日米交渉 ほか)
昭和十八~二十年(終戦前)(アッツ島玉砕;汪兆銘との会見 ほか)
昭和二十(終戦後)~二十一年(東久迩内閣成立;「ニューヨーク・タイムズ」特派員との会見 ほか)
昭和二十二~二十五年(第一回国会;東北巡幸 ほか)
昭和二十六~四十年(マッカーサー元帥解任;講和条約調印 ほか)
昭和四十一~四十九年(地方自治法施行二十周年;明治百年 ほか)
昭和五十~六十年(米国ジャーナリストとの会見;アメリカ訪問 ほか)
著者等紹介
黒田勝弘[クロダカツヒロ]
1941年生まれ。京都大学経済学部卒業。共同通信ソウル支局長などを経て、現在、産経新聞ソウル支局長兼論説委員。韓国・西江大学教授
畑好秀[ハタヨシヒデ]
1946年生まれ。明星大学人文学部卒業。編集プロダクション「鯨吼社」代表。エッセイスト
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感想・レビュー
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やじ
16
新年最初になぜか昭和天皇の言葉が読みたくなりポチり。編者の1人が産経の、韓国愛に溢れる黒田勝弘さん!天皇論議があり、昭和49年の初版はペンネームで出版したそうだ。昭和天皇の言葉はそのまま昭和の歴史。常に戦争を嫌い、国民を愛し、質素を好まれ、世界平和を願われた。『「退位」については「日本の法律ではそのような可能性のないこと」をハッキリ断言された』ため息。2021/01/04
フルボッコス代官
2
世に昭和天皇の語録集はまぁまぁ出ているけど、読みやすいし手に取りやすいのはこれだね。昭和天皇実録は巻数が多いし、斉藤寿の昭和天皇語録集みたいなのは『憲法の研究』をまとめて買わないとダメだしと。最近はコンビニ本にも出ているようで、昭和史をひもとく一つのツールとして昭和天皇の語録集は読む必要があるだろう。2021/02/18
NoDurians
0
立憲君主制への強い思いが感じられる言葉が多い。2017/06/30
晴嵐
0
理想の王2010/04/27
オルレアンの聖たぬき
0
昭和の帝、いわゆる『帝』から『国民統合の象徴としての天皇』への転換点だった昭和。昭和天皇は本当に心優しい、常に国民のための天皇であろうとした方だったのだと再認識させられた。2025/03/25
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