内容説明
近代化を探究したマックス・ヴェーバーは、宗教改革を経た禁欲的なプロテスタンティズムが、勤勉に働き資本形成に励む企業家精神を養い資本主義を生んだとした。一方、アジアの神秘主義的な儒教や現世逃避的な仏教は、合理化を求める近代化とは相いれず、日本のみが西欧的な封建制をもったため容易に資本主義を受けいれることができたとする。ヴェーバーの理論でアジアの近代化の問題点を指摘する。
目次
第1章 日本の近代化とマックス・ヴェーバーの社会学理論
第2章 資本主義の精神における西洋対東洋―アジアにおける近代化の未成熟
第3章 マックス・ヴェーバーと中国および日本の近代化
第4章 日本の近代化と欧米の社会学思想―日本の精神的近代化過程の一側面
第5章 マックス・ヴェーバーと経済社会学