内容説明
四世紀の崇神天皇に始まる三輪政権が、応神天皇を始祖として瀬戸内海の制海権を握った河内政権により征服される過程や、壬申の乱の後に天武天皇が実力で全権を掌握するまでを綿密に解説。また稲荷山古墳鉄剣銘を独自に読み解き、雄略天皇の日本統一をめざした戦いを明らかにするなど、古墳や遺物に秘められた謎を著者ならではの緻密な分析と推理で解く。古代史の泰斗による日本国家成立の大検証。
目次
1 邪馬台国(邪馬台国の習俗と宗儀;邪馬台国位置論の意義 ほか)
2 国家の形成(崇神天皇と三輪政権;河内王朝 ほか)
3 古道(山の辺の道;河内の古道 ほか)
4 遺跡と遺物(古代ヤマト政権と鉄剣銘;稲荷山古墳鉄剣銘に関する一試論 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
モリータ
8
小論を集めたもので読みやすいので、筆者の考え方はだいたいわかった。次は通史・概説的なものを読みましょう。2016/02/23
おMP夫人
8
直前に同著者の「日本神話と古代国家」を読み、そこでかなり強烈に個人の政治思想が押し出されていたので辟易しましたが、この本ではそれがなかったのでひと安心です。とはいえ、我田引水ぶりでは大差ない反論に「自説に都合よく組み立てた想像にすぎぬ」と言ってのけるあたりには一歩引きたい気の強さを感じます。しかしその分、語られる論には説得力があります。といっても、他者の先行研究の補足・修正が多いので新鮮味はあまり感じませんが。押しが強いのでつい丸め込まれそうになりますが、あくまでひとつの有力な考察であると捉えたいです。2013/02/17
マープル
0
考古学ではなく文献学的なアプローチによる考察といっていいのかな。著者の篤実な人柄がしのばれます。大和政権を第一次(三輪山近辺の勢力)と第二次(難波津近辺の勢力)の二つに分けて捉えるというのはなるほどなーと。2011/04/18




