講談社学術文庫<br> ギリシア・ローマの盛衰―古典古代の市民たち

講談社学術文庫
ギリシア・ローマの盛衰―古典古代の市民たち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 375p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061590809
  • NDC分類 231
  • Cコード C0122

内容説明

二千年以上も昔の地中海世界に、民主政や共和政が成立し、香り高い文化が花開いたのはなぜか。その担い手となったのは、ギリシアやローマの都市国家に生れた平等な土地所有者たる古代市民だった。しかし、空前の大帝国を誇ったローマにも、大土地有制の普及と市民の経済的衰退、独立精神の喪失等により滅亡の時が訪れる。現代の市民社会にも多大な示唆に富む古代文明の栄光と暗転を描いた力作。

目次

1 地中海地域
2 伝説の時代
3 古典古代の都市国家
4 都市を越えて広域国家に
5 古典古代の市民たち
6 「われらの海」に
7 「市民のなかの第一人者」
8 泰平の逸民
9 ナイルからラインまで
10 新約聖書の世界
11 市民から臣民へ
12 変る世界と教父たち
13 暗転

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

4
市民。古代の祖先たちはどう生きていたのか。「市民が大勢あつまれる広場がほしくなるのは理の当然である」(26ページ)。アゴラの大切さ。自由空間での社交。市民共同体(27ページ)。これが重要だ。市民は消費的な金利生活者(126ページ)。高校世界史では英雄史が多く、ふつうの市民の暮らしぶりや庶民の歴史もなかなか見えない。しかし、このような文庫をみれば、市民の暮らしが為政者の評価の合わせ鏡とわかる。ふつうの人が、ふつうに代表を選んで、ふつうに暮らせる社会。ふつうとは何か、市民が権力者に要望する声も複雑多様である。2012/12/09

n o i

4
トロイの木馬に感化されて読んだ一冊。春樹さんの「パン屋再襲撃」での古代ローマを彷彿とさせる文体を思い起しました。哲学に強く精通していることを再認識しました。まるで台風のように荒々しく去っていった古代ローマ帝国は、私の胸を強く締め付けます。思いを馳せればすぐそこに、あの時代が在るように思えてなりません。2010/12/21

素人

1
ギリシアのポリス社会と共和政期のローマ社会に共通する「古典古代の市民たち」という人間類型に焦点をあてた歴史書。1〜5章で都市国家における古代市民の誕生と成長を扱い、6〜9章でローマの勢力拡大について、10〜13章でローマの衰退とキリスト教の発展について述べる。前3世紀以降イタリア半島の外に属州を獲得したローマでは、それまでの都市国家的な政治制度が機能せず、法律外的な保護隷属関係(クリエンテス関係)が政治や社会の回転軸となった、という指摘が面白かった。2018/01/04

千木良

0
大学の一般教養科目の教科書でした。

更新停止中

0
読みやすい。2009/12/27

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