内容説明
『徒然草』といえば余りに名高い古典、研究し尽され最早疑問の余地などないかに見える。だが果してそうだろうか。例えば「つれづれ」とは何か。「ものぐるほしけれ」とは?また「うしのつの文字」とは。次々問いを発するとき通説は急にその安定を失う。博大な学殖によるテキストの読み、重厚な論理的追究、著者の驚くべき炯眼は、見過されてきた真実を紙背から鮮明に炙り出す。真に独創的な現代の名著。
目次
序章 文献学的解釈の基礎
第1章 つれづれなるままに
第2章 うしのつの文字
第3章 土偏に候ふ
第4章 蜷といふ貝
第5章 いみじき秀句




