講談社学術文庫<br> コペルニクス革命―科学思想史序説

  • ポイントキャンペーン

講談社学術文庫
コペルニクス革命―科学思想史序説

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 431p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061588813
  • NDC分類 440.23
  • Cコード C0140

内容説明

コペルニクスの「革命」とは何だったのか。地動説の提唱は、単に天文学分野における革新たるにとどまらなかった。それは、古代以来、人々の生活に根付いた宇宙観の転換であり、西洋思想の枠組を揺り動かす動乱であった。本書は、「パラダイム」概念をもって世界の学問的方法論に大きな衝撃を与えた科学史家クーンの、記念すべき処女作である。精緻かつ野心的な本書の叙述は、科学のダイナミックス理解への確かな水先案内となろう。

目次

第1章 古代における2つの球の宇宙
第2章 惑星の問題
第3章 アリストテレスの思想における2つの球の宇宙
第4章 伝統の改鋳―アリストテレスからコペルニクス革命へ
第5章 コペルニクスの革新
第6章 コペルニクス天文学の理解
第7章 新しい宇宙

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

富士さん

5
超名著再読。有名な「科学革命の構造」の種本みたいなものですが、より詳細に具体的に書かれているので、クーン先生がなぜああいう考えに至ったのかがよくわかりました。結論としては、科学というものが経験を積み重ねて理論を作るのではなく、理論に合わせて経験を集めるのだ、ということ。理論が選ばれるのは信念や、少なくとも「感情経済学」的に選ばれるのだ、ということですが、それ以上に、多くの人が努力して積み上げてきた体系には相対的な正しさが存在する、という通時的文化人類学的な成果が本書の真の価値とも言い得ると思います。2016/09/16

G.Brothers

1
本書はパラダイム、パラダイム・シフトと言う言葉を作ったクーンの処女作である。コペルニクスは数式によって当時の宇宙観を変えたが、クーンの主張は単に数式を含む世界、その中の知識人だけにとどまると言うものではない。パラダイム・シフトを説明すると、単に天文学分野における革新に留まらず、人々の生活に根付いた宇宙観の転換であり、西洋思想の枠組みを揺り動かすイデオロギーであった。このパラダイム概念は世界の学問的方法論に大きな衝撃を与えた革新的な方法であった。パラダイム概念自体はビジネス面でも、世界、法認識にも重要だ。2020/04/27

モート

1
縦軸と横軸の中心にあったのが、望遠鏡と言う技術だった。2019/05/03

ppp

1
最近にわかに社会認識論に興味がわいてきたので、その源流の一つであるクーンの著作を掘り下げている。個人的に特に興味のある「教育による既存の体系の受容とそこからの漸次的脱却」の具体例が、天文学を軸として語られているが、その根拠自体は、クーンにとって自明なのか、あまり詳細に語られないのが残念。ただ、新プラトン主義や新ピュタゴラス主義の思想の流入や、各々の時代の人たちが、自身の認識枠組、常識、宗教といった文化的基盤に沿って、できる限り合理的に思考しようとするダイナミクスは非常に面白い。2013/04/17

カスタムさん

0
クーンと言えば「科学革命の構造」だが、こちらの方が読みやすいので先に読むことをオススメする。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9091
  • ご注意事項

最近チェックした商品