内容説明
神の痛みの神学は、「実体」としての神に痛みがあるなどというのではない。神の痛みは「実体概念」ではなくして、「関係概念」である。すなわち「神の愛」の性格である。この点の理解を欠くことが、この神学を父神受苦説と混同する根本原因である。神の痛みの神学は「栄光の神学」からはあくまで「外に」立ちつづけるであろう…。日本人の手になる真に独創的な神学書として各国語に翻訳され、欧米の神学界に大きな影響を与えた必携の名著。
目次
1 痛みにおける神
2 神の痛みと歴史的イエス
3 神の本質としての痛み
4 神の痛みへの奉仕
5 神の痛みの象徴
6 痛みの神秘主義
7 神の痛みと倫理
8 神の痛みの内在性と超越性
9 神の痛みと「隠されたる神」
10 愛の秩序
11 神の痛みと福音史
12 神の痛みと終末論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
51
神と信徒の関係ならではの神学が語られていると思いました。「関係概念」が神の痛みなのてすね。神の愛の性質の理解の欠如が父神学苦説との混同を招くのかもしれません。神の痛みの神学を見るにはキリスト教の外に立つことが必要なのでしょう。このような神学は、キリスト教学に衝撃を与えたに違いないでしょう。2020/10/13
ぼけみあん@ARIA6人娘さんが好き
4
クリスチャンではないが、日本発の神学として有名な「神の痛みの神学」に一度触れてみたいと前から思っていた。講談社学術文庫に入っていると大分前に知り、図書館で借りて読んでみる。神の痛みの神学は主流の「栄光の神学」ではなく、あくまで門外に留まり続けなければならない、という著者の言明には大変共感するものを感じた。けれども、「痛みに裏付けられた神の愛」を説く著者にしてからが、プロテスタントの神学者としては、やはりどこまでも「愛の神」よりも「怒りの神」を強調せずにはいられないのだなと改めて感じさせられた。2012/05/14
Viola
3
後半難しくなって途中離脱。福音は語られるが神の痛みは語られることがない、というのが心に残る。その視点で読めばイエスの十字架も印象が変わる。イエスの苦悩だけでなく神の苦悩も見え、だからこそ人間の苦しみを共に感じる神が想像できる。2021/03/24
きゃんたか
3
「痛みにおける神は、御自身の痛みをもって我々人間の痛みを解決し給う神である。イエス・キリストは、御自身の傷をもって我々人間の傷を癒し給う主である。」「救とは何であるか。救とは、我々のこの破れたる現実を神があくまで包み給うという音ずれである。……我々の現実の破れは、望みなきまでに破れ果てたる破れである。しかし福音は、「望みなき者にも望みがある」という音ずれ、ーー否むしろ「望みなき者にこそ望みがある」という音ずれである。」2015/05/12
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