出版社内容情報
【内容紹介】
古今集は勅撰二十一代集の嚆矢であり、それ以後の勅撰集・私撰集の規範となった。平安時代の最も優れた歌一千余首を精選分類したもので、歌を通して平安貴族の情趣的生活を窺い知ることができる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫暗
1
恋の歌がメインになっているこの巻では、在原業平や小野小町が本領発揮な感じでした。恋歌はやはり数が多くて、有名な歌も多々あり、読みやすい巻でもありました。最後は辞世の歌や亡き人に贈る歌で締めくくられていて、恋歌とは打って変わった雰囲気に驚きました。同じ短歌でもこんなに雰囲気が違うものかと。個人的には業平好きなので、意外と業平が死を意識した時に無常を悟っていたのも面白かったです。2013/03/25
山がち
0
恋歌というとやはり序詞がふんだんに使われていて楽しい。また、配列の妙があるが、正直途中で飽きてくる。比較的歌意は掴みやすくはなっているけれども、やはり現代語訳や注釈に頼りっきりで読まなければならないのは情けなかった。まだ古今集にも慣れていないし、和歌自体に慣れていないからもっと慣れてくると面白くなるのだろうか。鑑賞にもあるように、やっぱり貫之はちょっと理知的で上手いとは思うけれども、どこか好きになりきれないような気がする。一方で、小町の機転の利いた歌はやっぱりちょっと小気味いいような感じがして好きである。2012/06/17
山がち
0
古今集に限らず勅撰集では季節の歌と並んで重要な位置を占める恋の歌である。歌それぞれも序詞などがふんだんに使われていて面白いが、恋歌一ではよみ人しらずが非常に目立つなど、編集過程においても興味深いものがある。五つの巻にわたって恋が進展していく様子は実によく練られた構成だと思う。思った以上に素直な歌が多かったように思うが、決して技巧がないわけではないようにも思う。いぜん読んだ時よりは正直物足りないものがないわけではないけれども、序詞はやっぱり好きだと思った。それと、貫之のことはあまり好きではないかもしれない。2012/10/18
俊太郎
0
恋歌はやはり業平と小町が秀でている。婚姻形態に差はあれど、人の想いは昔も今も変わらないもの。面白い。2018/02/05
-
- 電子書籍
- 渚のノクターン【分冊】 1巻 ハーレク…